観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

炎の転校生(1983 島本和彦)

 この漫画についてあまり多く語ると、熱狂的なファンからつるし上げを食らいそうなので、でも好きなので、簡単にさわりだけ、そして感想だけ書く。

島本和彦の代表作。熱血高校生格闘ラブコメもの、とでも言えばいいだろうか。主人公の滝沢昇はこれでもかというくらいの熱血感の高校生。正義感に燃えた熱い魂を持つ男である。彼はいくつもの高校で騒動や問題を起こしては、次から次へと転校を繰り返す高校生だったが、その裏では彼の父親である滝沢昇一が「秘密教育委員会」のメンバーとして、息子が知らないうちに息子のパワーと勢いを利用して、各地の高校が抱える問題を解決させていたのであった。

第一部では滝沢昇が転校してきた弱肉学園で数々のライバルたちと戦い、ヒロイン高村ゆかりと親密な仲になっていく。第二部では秘密教育委員会のエージェント、コードネーム「炎の転校生」として、問題高校へ乗り込んでいく。

島本作品に共通するのが「熱血バカ」である。彼らはみな大変な熱血ぶりを宿しつつ、基本的にバカなので、おかしな方向にその熱血さを注ぎ込んでいき、どんどん取り返しがつかなくなっていくのがまたおかしさを生んでいく。
主人公だけではなく、登場する男性のほとんどが熱血バカなので、バカ同士の相乗効果で巨大な笑いが生み出されていくのが島本作品の真骨頂である。
ライバル伊吹とのボクシング戦で編み出された必殺技「滝沢国電パンチ」では涙が出るほど笑った。国電、というところが時代を感じさせる。
また、滝沢昇の父親が「技北先生」という偽名で息子を見守りサポートするために同じ高校に乗り込んでくるのだが、彼の怪人物ぶりもおかしくて、時折発する無意味な必殺技(例:技北スパーク。人の首元に熱い吐息を吹きかけてゾクゾクさせる)も味わい深くてよい。
こんなにも真剣な熱血の中において笑いを突き詰めたマンガはほかにないだろう。島本和彦の偉大な才能が感じられる。

本作は当時日本初と謳われた「オリジナルレーザーディスクアニメ」となった作品で、その主題歌も島本和彦が作詞作曲しており、さらには本人による歌唱も正式にレコーディングされている。サウンドトラックに収録されているが、主人公のCVである関俊彦が歌った正式な主題歌よりも島本和彦歌唱バージョンの方が有名で、決してうまいとは言えない歌唱力ながら味わい深い曲となっている。間奏パートに入るセリフもばかばかしくてよい。そのセリフの合いの手を高村かおり役の日髙のり子が入れているのもよいし、それが「トップをねらえ!」的なセリフ回しなのもいい演出である。つまりはオタクが喜びそうな逸品であり、カラオケに行くとついつい島本バージョンで歌ってしまうのであった。
今はご時世的にカラオケに行けないわけだが、早くまたカラオケに行って島本バージョンを歌いたいものである。

炎の転校生(1) (少年サンデーコミックス)
 

 

AKEIE スマホ & タブレット スタンド or ホルダー 4〜10インチ対応

 AMAZONでよさそうで安そうなのをあまり考えずにポチった一品。

主にタブレットをアームの先に装着し、アームの根元は机などにネジで締めるハンドルでがっちり固定する。
アームは折り曲げ自在ながらキープ力が抜群の剛性の高い材質でできているので、無理めな方向に曲げても、大元さえ固定されていれば、思った方向にタブレットを向けることができる、という品物である。

最初これを買ったのは、ソロキャンプの時にコットに固定して、寝ながら映画でも見て寝落ちできるなぁ、と考えたところから始まった。
実際に買って、コットに取り付けようとしたところ、実際には取り付けは無理だった。丸い棒状のものに固定するようにはできておらず、くるくる回ってしまう。
コットの下に板も置けばよかったのだが、まったくお手軽ではなくなってしまうので却下。

仕方なく、自分のベッドに取り付けて、やはり寝ながら動画を見ながら寝落ちしたら気分良いなあと思いやってみた。
こちらは大成功。いい感じで目の前にタブレットが来るように調整できる。ただ、根元の挟むところを遠慮なしにギューギュー締め付けていたら、合板でできたベッドの枠がミシミシと言い始め、開けてみたら跡になっていた。まずい!奥さんに怒られる・・・・
娘がいるときにやると100%おもちゃにされるので、なんらかの事情で娘が近くにいない時だけ、寝動画を満喫している。

それ以外に、最近予想外に活躍しているのがテレワークの会議中である。
うちの会社はセキュリティ制約上、PC付属のカメラや外付けのUSBカメラではオンライン会議の参加を認めておらず、原則は会社が貸与しているスマホからのみとなっている。
そのため、スマホのインカメラで自分を移すのだが、目の前にはPCやキーボードがあるわけで、その間をかいくぐってスマホを置き、自分を写すのはなかなかいい場所がピシッと決まらない。何より目線より下しか置けないので、必ずあおり目線の映像になってしまい、感じが悪い。
そんな時にこのアームを使うと、顔のほぼ正面にスマホのインカメラを持ってくることができるので、かなりイメージに近い自画像を生成することができる。
もちろんそうすると肝心のPCモニターが見えないので、まだまだ工夫が必要で、いろいろ試しているところである。

もっとも、おっさんがこれだけ努力して改善しても、おっさんであることは変わりないので、やるだけ無駄かもしれないなぁ。
とりあえずは自己満足のために頑張るだけでございます。

 

トリガーマン!I(1987 火浦功)

 まだ今のようにラノベが一般的ではない時代、「ライトSF」というジャンルが1980年代の日本の世の中にはあった。
その中でも印象深い二人が、火浦功岬兄悟である。
岬兄悟の本は手元にないし、今どき図書館にもないので、残念ながら取り上げることができないのだが、火浦功は好きで何冊かある。
本作はその中でも火浦功の色が濃く出ているスチャラカライトSFとなっている。

宇宙の傭兵として高い技量を持ち、そののち「美しきブロンドの狼」として凄腕の殺し屋となったキース・バーニング。親友の裏切りに会い、心が傷ついた孤高のシリアス一匹狼として、悲しみに暮れながらやってきたバンザイCITY。ここでは普段からふざけてばかりでお笑いを最優先するようなトリガーマンチームのリーダー、ミリアムから見染められ、強引にチームへ引きずり込まれてしまう。
あくまでもシリアスに、悲しみに暮れたいキースと、冗談のような会話しか成立しないお笑いチーム。好むと好まざるにかかわらず、徐々にチームのペースにはまり込んでいくキースであった。何よりラーメンがこんなにうまいとは・・・

登場人物が冗談やギャグを言いながらストーリーを進めていき、時には話よりお笑いの方を優先するという手法は火浦功独特のもので、当時は落ち込んだ時に笑って元気になるためによく読んだものだった。
当時のオタクたちはまだ生存権が確立されておらず、オタクであることがばれるだけで弾劾追放されかねない世界情勢だったので、みなひっそりとこういうコンテンツに心慰められながら生き抜いてきたのである。
今のように「なろう系」がドンドコと書籍化され本棚にずらりと並ぶ時代をだれが予想したであろうか。
おっさんとしては隔世の感がありすぎて泣けてくる。よくここまできたなあという涙でもあり、こんなあけすけなものじゃないんだよオタクは、という年寄りの回顧の涙でもある。
SF作家である豊田有恒の元に集まった若手クリエイター集団「パラレル・クリエーション」のメンバーで、他にはメカニックデザイン出渕裕や、ここでも取り上げた漫画家のとり・みきゆうきまさみなどが所属していた。
当時はこの集団がとても楽しそうで、それでいながら人気作を次々と上梓していく才能にあふれた彼らにとても憧れていたものだ。

 

最後のアジアパー伝(2004 鴨志田譲)

 鴨ちゃんのアジアパー伝、最後の章。

前半は師匠であるジャーナリスト、ハシダさんとの出会いの頃のエピソード。ゲリラに脅されてカメラを取られてしまった話、ハシダさんがお手伝いさんに金盗まれて逃げられた話など。
戦場カメラマンと言えば聞こえは良いが、メジャーな会社の取材では危険だったりメリットがなかったりで誰も行かないようなところへつっこんでいくのがハシダ組のやり方で、最初からその鉄砲玉のような取材から修業していった鴨ちゃんは橋田さんの薫陶により成長していったのであった。
そのハシダさんも2004年にイラクバグダッドで襲撃を受けて殺されてしまった。戦場カメラマンのリスクとはいえ、詮無きことであるなぁ。
ある時は知り合いから大量の冷凍アジフライを安く譲り受け、転売で稼ごうとするが、輸送中に溶けてしまい、ひどい品質になってしまい失敗。
ばくちも下手、商売もだめ、カメラも・・・と落胆する鴨ちゃんの様子がコミカルに描かれている。

また、ハシダさんたちとの取材で旧ユーゴに訪れた際にお世話になった美人の女医さんに「サラエボにいる家族に荷物を届けてほしい」と言われ、戦時下の国を渡って荷物を届ける、というドキュメンタリーにしようと画策する。しかし、みな高潔な志の持ち主ではないため、女医の荷物から勝手に食べたり飲んだりしてしまい、荷物を届けた時には中に入っていた手紙にしたためてあった品物一覧に書いてあるものが全然揃っておらず冷や汗をかく。

よく言えば豪快、悪く言えばいい加減に物事を進めるのだが、それを命がけで行っているのが潔いというかバカというか。
でもそういう生き方を見ているのは気持ちがいいものだ。

このあと、鴨ちゃんは2007年に腎臓がんのため42歳で死去。もっともっと真に迫ったエッセイを書いてくれただろうに、惜しい人を亡くしたものである。

最後のアジアパー伝

最後のアジアパー伝

  • 作者:鴨志田 穣
  • 発売日: 2004/02/21
  • メディア: 単行本
 

 

渦動破壊者(1960 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

 レンズマンシリーズ第7弾だが、主人公はレンズマンではなく、外伝のさらに外伝的な扱い。
この時代でも原子力エネルギーは主要な発電力として使用されていたが、突如制御不能となり、破壊できないエネルギー過流として新たな公害化していた「原子渦動」。これが惑星に一つ二つできるだけで、その星は荒野と化してしまうほどの深刻な災害となり、銀河文明の問題となっていた。
核物理学者:ニール・クラウドは、原子渦動によって愛する妻子を失い、本人も瀕死の重傷を負う。しかしその中で彼の直感型超計算能力で原子渦動の数秒先のパワーを予測し、ピッタリ釣り合うだけのデュオデュック爆弾を投下することで、原子渦動を破壊し、増大させることも分裂させることもなく、消滅させることができた。ここに銀河でただ一人の「渦動破壊者」(ヴォルテックス・ブラスター)が誕生した・・・

時代的には第二段階レンズマンの後で、銀河文明がひと時の平和を満喫していた時期に当たる。銀河調整官のキムボール・キニスンもちょい役で出演する。
このあと、ニール・クラウドは自身の宇宙船を与えられ、銀河各地の原子渦動を破壊しながら、数学者でありコンピュータ技師でもあるジョーンをはじめとする同乗者たちと宇宙を巡る旅に出るのだが、正伝では名前しか出てこない異星人が感情豊かに描かれており、ヒーローばかりではなく一般市民たちで銀河文明が構成されており、それぞれの文化があることが実感できるのがよいし、各地でそれぞれに活躍の場があり、楽しませてくれる。
また、ニールとジョーンの中年同士のラブロマンスがまたいい味を出していて、初めて読んだのは中学生当時だったが、ドキワクして読んだものだった。
なにしろレンズマンが出てこないので話としては地味。なのでAmazonなどのレビューもだいぶ酷評が多いのだが、この妙味な雰囲気を楽しめてこそのレンズマンファンであろう。
ただ、無限にある宇宙線エネルギーで、光の何千万倍の速さで宇宙船を飛ばしているくせに、いまだに原子力使ってんのかよ、という根本的な疑問が湧くのは仕方のないところ。まだこれが書かれたころはやっと原爆が周知されたくらいで、未知なる未来のエネルギー扱いだったわけだし、そこは大目に見なければなるまい。

ラストのオチというか真相がまたぶっ飛んでいてよい。まあ、なんでキニスンがこの事実にぶち当たらなかったのかと少し問いただしたい気もするが、まだまだ銀河系は広いということであろう。

渦動破壊者 レンズマン・シリーズ

渦動破壊者 レンズマン・シリーズ

 

 

三惑星連合(1934 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

 レンズマンシリーズ第六弾。

といっても書かれたのは本編第一弾の「銀河パトロール隊」より前で、レンズマンシリーズの元となる前日単の中編が「三惑星連合」であり、それ以外にアリシアとエッドールの邂逅の話、そしてキニスンの血筋とマクドゥガルの血筋がどのように伝えられていったか、といういくつかの掌編からなっている。

この宇宙が誕生して数多の銀河が誕生した。その中で、のちに銀河系として知られる銀河の中で、宇宙最古と思われる生命が発展し、文明を発達させ、物質を捨て精神のみでの文明を築き上げていた。その名をアリシアという。
一方、のちにランドマーク星雲と呼ばれる銀河系の中には、同じくらい古い種族が台頭していた。彼らエッドールはこの宇宙で発生したものではなく、別の位相で発生した生命であった。
二つの種族はお互いのことを全く知らなかったが、銀河系とランドマーク星雲がその両袖を衝突させるという、天文学的にありえない偶然が生じた時、アリシア人はエッドールの精神と接触し、その脅威を感知した。
そして、アリシアの因子から始まる若い文明たちがその脅威にさらされることを予見し、後世に最高潮となるべくして二つの血統が用意され、片方は男系であり、キニスンまたはその同義語で呼ばれた。もう片方は様々な名前や男系・女系であったが、赤銅色の髪の色は引き継がれていた。
そして、アリシアはのちに銀河パトロール隊と呼ばれることになる文明の守護者へ渡すべく、レンズを創造したのであった。

アリシアが用意した血統は、古代ローマ時代、暴君ネロに反乱を起こす奴隷として、またある時は第一次世界大戦の技術者として、様々な苦難を乗り越えて生存・継続していった・・・

本作はそれらでキニスンないしはマクドゥガルの血統が、アリシア人にひそかに支えられながら続いていくのをいくつかの短編で表現している。
ただ、いかんせんレンズマンも宇宙船も出てこない過去の歴史の話なので、地味さが半端なく、レンズマンシリーズが好きでなければ到底我慢できないのだが、これを読む人は例外なく銀河パトロール隊でハマった人たちなので皆一所懸命読むのである。
そしてそれが昇華されるのが「三惑星連合」(旧作名は「三惑星連合軍」)。
この中編はまだ銀河パトロール隊レンズマンが出てくる前、さらにはファーストレンズマンのさらに前に当たる時代で、まだ人類は銀河に進出しておらず、太陽系の中で火星人や金星人とようやく連携し始めたころである。のちにサムスのあとにレンズマンとなる、コンウェー・コスティガンと、その妻となるクリオ、彼らが乗っていた宇宙船の船長ブラッドレーの三人組が、グレー・ロジャーと名乗る悪者や、まだ地球人類との邂逅を果たしていないネヴィア人たちと果敢に戦う様子が描かれている。

レンズは出てこないが、のちのキニスンの活躍に通じる冒険活劇が繰り広げられている。こちらの作品の方が先に世に出て、そののちに銀河パトロール隊が上梓されるので、当たり前と言えば当たり前なのだが。

小学5年の頃、本の虫だった僕は、クリスティ「アクロイド殺し」のせいでミステリが読めなくなっていたため、代わりに読めるものを探していたが、そこで出会ったのが「世界SF全集」的なジュブナイル向けの本で、その中にこの「三惑星連合軍」があった(タイトルは「銀河系防衛軍」とかそんな感じの身もフタもない意訳であったが)。
そのコスティガンの活躍がすごく面白かったのを心にとめていたが、中学1年くらいの頃に上映された「SF新世紀レンズマン」というアニメ映画が、実は同じシリーズの流れを汲んでいると知って、少ない小遣いをはたいて映画を見に行った。
そこでは全く関係ないと思われるストーリーが展開されていて、心の中には「?」がうずまいてしまったため、これはジュブナイルではない正編を読まなければと思い、少なくなってしまった財布を更にすっからかんにして、大人向けの創元推理文庫レンズマンシリーズ全7巻を購入し、すっかりはまってしまったのであった。

なので、この「三惑星連合」は自分がレンズマンシリーズに夢中になるきっかけとなった作品であり、SFという底なし沼へはまってしまった記念すべき作品でもある。

三惑星連合 レンズマン・シリーズ

三惑星連合 レンズマン・シリーズ

 

 

ひとりキャンプで食って寝る(2019)

 そのまんまなタイトル。一昨年テレビドラマとして放映されていた当時からオンタイムで観ていた。

缶詰好きな青年の健人(三浦貴大)と、現地で食材採取にこだわる七子(夏帆)が、一人でキャンプする様子を淡々と描くドラマ。
両方出てくるのではなくて、奇数回に三浦貴大、偶数回に夏帆が主演しており、二人がクロスオーバーすることはない(最終回で期待したがそういうのはなかった)。

二人とも自分の世界に閉じこもりたいタイプの人間で、こだわりも強く人間づきあいは決してうまくはない。それぞれの実社会で人間関係に悩んでおり、その憂さを晴らすためもありソロキャンプにやってくる。
健人は最初から便利で簡単な缶詰が好きで、そのまま食べるのではなくひと手間かけて熱とほかの食材を加え、ワンランクおいしさをアップさせるのが好み。
七子は初回は友人と二人でキャンプに来ていたが、些細なことで喧嘩をして友人が帰ってしまい、結果的にソロキャンプになったところで、たまたま見物していた釣り人の厚意で道具を借り、ラッキーで釣れた魚のおいしさで現地調達に目覚めた。以来、釣りをしたり山菜採りをしたりして食材を確保している。

どちらもただキャンプするだけではなく、現地の人、もしくはもともとの友人関係などからくる人とのコミュニケーションが話の主軸になっている。
そのぎこちなさというか、うまくいかない感じがとてもリアルで、ああわかるわかると言いたくなるような不器用さを描くのがうまいなあと思った。
道具もかなりこだわっていて、いいものを揃えている。キャンプが好きな人が見ても納得のガジェットをチョイスしているのは妥協がなくていい。
ただ、肝心のキャンプをしているシーンはあまり時間を割かれていないのが残念ポイント。特に夏帆回は現地調達した食材にクローズアップする時間が必要なので、キャンプ自体はほとんど描写されない。もうちょっと火をおこしたり湯を沸かしたりテントでシュラフに潜り込んだりという当たり前の行動を映像にしてほしかった。

三浦貴大は言わずと知れた三浦友和山口百恵の次男だが、wikiを見ると地道に俳優業を頑張っている様子が伺える。どこかで見た顔だと思っていたが、なるほど「リトル・フォレスト」に主人公の幼馴染で出ていた。

夏帆はいい感じで錆びた大人の女性を演じており、ほぼすっぴんに見える地味な装いがぐっとくる。主演ドラマや映画が目白押しの彼女だが、個人的には「みんな!エスパーだよ!」のヤンキー女子高生役がめっちゃかわいかったなぁ。