観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

Amazon でデフォルトのクレジットカードを変更する方法

本当の意味での備忘録。

Amazonで複数枚のクレジットカードを登録していて、通常使いたいデフォルト(初期値)のカードを変更したい場合。

1.ログイン

2.アカウントサービス

3.1-Click設定

4.支払方法→変更を選択

5.「支払いの種類」にこれまで登録したクレジットカードが選択肢として

  現れるので、今後デフォルトにしたいカードを選択。

 

ずっとやり方がわからず、注文の度に選択し直していた。よかったよかった。

iPhone12mini

元々は2016年2月頃、当時の一括0円に釣られてMNPソフトバンクからauへ移り、iPhone6S 64GBをゲットしたのだが、それからはや6年。auの2年シバリ期間を終えてBIGLOBEモバイルに乗り換え、その間も壊したりせずずっと使い続けてこれたが、さすがに古くなってきた。
最もそれを実感したのが、最近行った親族との旅行。親戚が撮った写真とこちらのをお互いにLINEで交換した時である。向こう(最近のAndroid)からもらった写真のあまりの鮮明さと、こちらが送った写真のあまりのボケボケぶりに頭がクラクラした。
今どきの新しいスマホって、こんなことになってんの? iPhone6Sって、もうこんなにダメなのか。
うちはまだ子供が小さいので、これからスマホで山ほど写真を撮ると思われるが、いい写真の画質を見てしまうと途端に物足りなくなってしまい、新しいスマホが欲しくなった。
また、最近ではスマホに内蔵されたチップによって自治体の手続きができたり、マイナポイントを受け取ったり、わざわざカードを持ち歩かなくてもApplePayに登録して使えたりするのだが、iPhone6Sではことごとくそれらに手が出せないこともあって、もうそろそろ買い替え時かなと感じたわけである。
Androidタブレットを1枚持っているし、まったく一緒ではないがFireタブレットも使っているので、Androidの使い勝手はなんとなくわかっているが、スマホで使うにはちょっとなぁとという印象。そもそもiPhone3GからずっとiPhoneを使い続けているので、その伝統も無駄に守りたい。なのでiOS一択。
といっても、最新のiPhone13は高く、そこまで出す気にはなれない。そして最近のデカいスマホは個人的には合わない。ジーンズのお尻のポケットにすっぽり入る大きさじゃないと座りが悪いし、そもそも情報量が多い場合はiPad miniで見るので、いわゆる「mini」でよい。
iPhoneに求めるのは、
・いい画質の写真と動画が撮影できること。またそれを貯め込めるくらいの一定の容量。
・FACE ID
・電話。
・iTune。今までの音楽資産が引き継げること。
電子マネーやApplePay、自治体の手続き。
・ツムツム
キャプテン翼~戦えドリームチーム~
くらい。
最初はiPhoneSE2でいいかな、とも思ったのだが、カメラの性能を考えると、そしてFACE IDが欲しいので、やはりiPhone12くらいは欲しい、そしてminiがいい。
12はそこそこ最近のバージョンである割りには全体的に割安な価格で販売されている。というのもこの機種はバッテリーの持ちが相当悪くて不評となっており、その弱点が克服されたのがiPhone13ということで、皆さん待ち望んでいた新機種が出たばかりであることもあって、お安い状態となっているようだ。
バッテリーの持ちは気にはなるが、通勤がほとんどない身の上からするとバッテリーはそんなに持たなくても何とかなるし、iPhone6Sもあまりもたなくて、途中一回Appleのショップでバッテリー交換した上で、携帯バッテリーとセットで持ち歩いていた。
まあ一緒だろう、ということでiPhone12miniに決定。容量は今の倍にして128GBとした。

 

そして回線だが、単にAppleからSIMフリーで買うと少し高くつくので、格安SIMMNPする際の恩恵を被る形でiPhoneを少しでも安く買いたい。
もともとBIGLOBEモバイルを使っていたのは「エンタメフリー」でYoutubeを見放題にしたかったことと、バイクのナビとしていた使っていたタブレットに刺すため、同じ回線料金をシェアする形でサブSIMを払い出すことができたためだったのだが、コロナ禍ということもあり、どちらも使わなくなってしまった。
そのため、変え時だなあと思っていたということもある。
端末価格が他の格安SIMに比べても一番安かったのと、もともとうちはj:comの電話とネットを使っており、系列企業の特典「自宅セット割」で、月々の支払いに割引をかけてくれて、ランニングコストもだいぶ安くなるということでUQモバイルに決定。

よし決めたと思ったとたん、世の中は年度末の回線実績を稼ぎたい回線業者及びそこからのバックマージンを得ている販売業者によるえげつない割引合戦がスタートし、iPhone12・miniやSE2は果てしない値引き合戦の標的になってしまった。
昔は販売店が自由に値付けできたので、のちに総務省から1回線ごとに供出されるマージン(本来は回線の整備や多くの人が安定して通話・通信できるための投資用として)でさえペイできればよいということでド派手な値下げ合戦が行われていた。
しかし、激しい値引き合戦のコストは長期利用者にしわ寄せがいってしまうことから、今は御上のお達しにより最大値引きが2万2千円までと決められている。
しかし、どのキャリアもあの手この手の理屈をつけてさらに値引きを行っており、2年後に端末を返却する代わりに安くする、などの手法が用いられている。
この割引方法は個人的には使う気になれない。2年後にスマホが無事である保証は何もないのだ。画面が割れているかもしれないし、水没しているかもしれないし、なくしているかもしれない。それで返却できなかったら、本来安くなって支払い不要だった月賦分を払わなければならないというリスクが復活してしまうので怖い。
こればっかりだとお客さんが来なくなってしまうので、「でも言ってくれたら、2年後の返却なしでも安くしますよ」と言い始める販売店さんが現れた。
この辺の、高い回線とセットで売りたい販売業者と安く買いたい顧客の激烈攻防戦がこの年度末あちこちで大発生しており、これに乗っかるには、あっちのショップで12miniが実質9800円、こちらではなんとSE2が一括0円で返却なし!?・・・てな感じで、常にTwitterなどから情報をリアルタイムに入手し、動きがあったらすぐ電車や車を乗り継いで店に向かう地道な努力が必要である。
もう少し若かったら参戦していたかもしれない。事実、前回はそれでiPhone6Sを夫婦2台分手に入れたのだから。今にして思えばそのあとの高い回線代2年分で十分端末代を支払っているのだが・・・
しかしもうこの歳になると、こういう大騒ぎに付き合っていくだけの体力がない。
そもそも前回は通勤の帰りにあちこち寄れるというアドバンテージがあった。今はテレワークなので、定期券もなく、あちこち行くほど交通費もかかり、まったくペイしない。
ということで、まっとうな端末購入方法の中で、自然体で端末が一番安かったのもUQモバイルだったので、今の僕にはこれくらいがあっているだろう、と決めた。

 

肝心のUQの契約。今回はオンラインではなく、近くのショップへ行って手続を直接行う方式にしたのだが、どうせ手続きなんてスムーズに円滑にいくわけではなく、そのたびにネット越しに「アレを調べて」「これを提出して」と言われるので、それだったらもう行っちゃった方が早いでしょ、という先読みである。
ただ、読みをいい形で裏切ってくれた。窓口の予約をして訪れると、最初に指定された証跡と今のスマホを持っていけばすべてスムーズに手続きしてくれた。
この辺はさすが格安SIMの中でもキャリア側に近くサービスが充実しているUQモバイルならではである。
しかし、今回適用してもらった端末の割引にちょっとした落とし穴があり、その価格で販売する代わりに「auスマートパス」と「故障紛失サポート with AppleCare Services」の契約が最低1か月必要、とのこと。う~む。
もちろんこれらは次月解約可能なので、とのことだったのだが、こういう面倒なのがなくてよいから格安SIMなんだけどなぁ・・・まあ仕方なし。
そして、解約時は日割りの清算と聞いていたのだが、実際はAppleCareの方は月割りというオチまでついた。ここは窓口の方から丁重なお詫びをいただいた。

 

そしてやっと手に入れたiPhone12mini。ぱっと見の印象としては「小さい!」だった。iPhone6Sより筐体が小さい。
でも画面は大きい。ホームボタンが廃止されてその分も画面になっていることで、全体は小さくなっている。へぇ~!
ホームボタンがないのは最初戸惑ったがすぐ慣れた。フリックで全然いける。
そして、FACE IDが便利すぎる。子供のころから「手のひら多汗症」なので、常日頃から手に汗をかいており、汗のおかげで指紋認証はほぼ通らない。iPhone6Sも9割がたパスコードロックをポチポチしていたのだが、生体認証ってこんなに便利なの?!すげえなぁ。
後日になるが、iOSのバージョンが15.4になったことを受けて、マスクをしていてもFACE IDが使えるようになった。正直、素の状態でのマスク時認識率は5割程度なのだが、鼻を少し出してやり直せばたいてい行けるので、外でも問題なく使えるようになった。便利だね~。
そして注目の写真。最近のスマホを使っている人はこのくらいの画質は当たり前なのだろうけど、6Sで撮った写真と比べると違いは歴然。あ~買い替えてよかった。
ディスプレイの美しさもまるで違う。まあこのスマホで動画を観たりすることはほとんどないと思うが、それでも手持ちがこれしかない時は重宝しそう。
しかし噂には聞いていたが、背面のカメラがえぐいな。眼が3つある。ボトムズと揶揄されるのもわかるわ。
これのおかげでカバーをかけても大きな穴が開いてないと成立しない。もっともIP68等級の防沫性能、耐水性能、防塵性能なので、多少のことがあっても問題なさそう。

 

期せずして、それまでiPhone7だった会社支給のスマホも交換されiPhone12miniになった。やっぱりこれ、不人気機種なのね・・・
まあでもかわいそうな子ほどかわいいものだ。どちらも大切にしよう。

 

www.uqwimax.jp

ホビット 決戦のゆくえ(2014)

ロード・オブ・ザ・リングの前日譚である「ホビット」三部作最終章。ネタバレあり。
前作「竜に奪われた王国」で邪竜スマウグを自国エレボールから追い出すことに成功したドワーフたち。スマウグはその腹いせに、ふもとの人間の町エスガロスをブレス(火炎息)で報復攻撃する。
街は壊滅的なダメージを負うが、住人の一人であり、昔スマウグに一矢を報いた弓の達人の子孫であるバルドの黒い矢により、邪竜は打ち倒されるのだった。

一方、ドル・グルドゥアで捕らわれの身となっていたガンダルフガラドリエル・エルロンド・サルマンの手で救い出され、行きつく暇もなく、闇のオークの軍勢がエレボールに向かっていることを知らせるために馬を急がせる。
トーリンは邪竜の怨念がこもった財宝に心を曇らされ、それに心を痛めたビルボは、手に入れたドワーフの至宝アーケン石をトーリンに渡せずにいた。
トーリンの元に財宝の分配を督促するために集まった闇の森のエルフスランドゥイルの軍、スマウグに街を滅ぼされて行き場のなくなった港町エスガロスの人々はエレボールにやってくるが、トーリンは約束の宝の分配を拒む。
そこに現れたトーリンの従弟ダインが率いるドワーフ軍。三つの軍に緊張が走ったその時、闇のオークの軍勢が押し寄せてきた・・・

三部作の最後にふさわしく、主要登場人物がそれぞれ見せ場をいっぱいもらって大活躍している。その圧倒的な映像美は見事というほかなく、この地味で整合の取れていないストーリーでも有無を言わせず楽しめてしまう力技はすごいの一言。
ここに来るともうビルボは右往左往している当初の世間知らずで田舎者なホビットの面影はみじんもなく、機敏かつ賢明に動く戦国武将のような立ち位置となっており、見た目との乖離がはなはだしい。よくぞそこまで立派になったのう。
それにひきかえ、トーリンが宝への欲というかスマウグの呪いというか、そんなもので身の回りの人たちを大切にしなくなっていくくだりは、もともと頑固で人の意見を聞かない系だった人なだけにちょっとわかりづらく、もうちょっと演出が欲しかったところ。でも最後の立ち回りはかっこよかった。
レゴラスのタウリエルの好意もちょっとよくわからないままボヤっとしていた。まあキーリとタウリエルの絡みを際立たせるためにはあまり目立ってはいけなかったのだと思うが、本シリーズ最強イケメンだけに惜しい。まあオークとの戦いは素晴らしかったのでよし。
そして毎回思うのだが、ガンダルフ、お前魔法使いだろ。ファイアとかベギラゴンとかそういうの使えよ。なんで杖と剣振り回してるんだよ!

 

ホビット 竜に奪われた王国(2014)

ホビット 思いがけない冒険」の続編。ネタバレ注意。
旅を続けるドワーフたちとガンダルフとビルボ。途中、オークたちに追われるが何とか逃げつつ、ガンダルフと一行は魔の森の前で別れ、ガンダルフはネクロマンサーの噂を確認するために別行動をとる。
真の森に入った一行は、巨大蜘蛛たちの罠にかかり網にとらえられてしまうが、森に救う巨大蜘蛛を退治しにやってきた森のエルフたち、王の息子レゴラスと守備隊長タウリエルによって助けられる。
もともと、ドワーフの国エレボールが邪竜スマウグに襲われた際、あまりにも強力な敵にひるみ、エルフたちはドワーフへの助力をしなかったことからお互いに仲が悪い。ドワーフの王子トーリンは、エルフの王でありレゴラスの父であるスランドゥイルと会談。スランドゥイルは、スマウグからエルフの宝を奪い返すことを条件に助力を持ちかけるが、過去の恨みを忘れていないトーリンはこれを拒否。そのためドワーフたちは全員投獄されることになった。
投獄されたドワーフのうち、若くてイケメンなキーリとタウリエルはお互いに意識し始める。
その後、指輪の力を使って牢屋の鍵を盗み、脱出用の樽まで確保してきたビルボによって、ドワーフたちは川へ脱出。しかし、待ち伏せしていたオークたちに襲われ、キーリは足に矢を受け負傷し、一行は危機に陥る。
そこへ弓の達人であり湖の町に住むバルドが現れ、一行を助けてくれた。
かましくも彼にさらに助力を乞うドワーフたち。いろいろ悪態をつきながらも彼らに協力し、自分の町に招き入れるバルド。
ドワーフたちは山の宝を分配することを条件に、湖の町の支持を得た。しかしバルドはスマウグが報復に来ると考え反対。彼はかつてスマウグと戦い追い詰めた、谷間の国の領主の息子であった。意見は割れたが、最終的には王国を取り戻す戦いに赴くドワーフたち一行。
ビルボの観察力で入り口と鍵穴を見つけ、エレボールに入ることができたドワーフたち。そこでビルボはスマウグが抱え込む地下の宝物の中から、ドワーフの秘宝「アーケン石」を取ってくるようトーリンに依頼される。しかし地下はまさにスマウグが眠る危険すぎる場所・・・

っていうかさぁ、みんなビルボに頼り過ぎじゃね?
要所要所で何度も挫折しそうになり、その都度ビルボに助けられている。
もうちょっとビルボのことを崇め奉ってもいいんじゃないかという頼り具合。
まあ、ほぼほぼ指輪の力であるところも大きいのだが、邪悪な意思に支配されがちである割には、ビルボは指輪を適度に良く使いこなしていると言える。
第一部「思いがけない冒険」では、相当最後になるまで役立たずかつ足を引っ張るメンバーと思われてきたのと対照的。
そのパターンがワンパターンで、さらにみなその成果の割にはビルボを尊ばない(少しはするが)ので、見ていてイライラする。トーリン!お前のことだよ!

そして今回ガンダルフはあんまり出てこない。途中でネクロマンサーの噂を確かめるために「ドル・グルドゥア」なる場所へ向かうのだが、そこで何やら恐ろしいものにとらえられ、身動きが取れないまま映画が終わってしまった。

完全に次作「決戦のゆくえ」への引きで終わってしまい、本作単体でのカタルシスはほとんどないまま。ハリウッド映画ってこういうの多いよなぁ。映画一本一本にお金やスケジュールをかけているのだから、それなりなお得感は醸してほしいのだが。

そしてベネディクト・カンバーバッチが出ていたのは知らなかった。スマウグの声とモーションキャプチャ、そしてネクロマンサーまでやっていた。でもそんなの見た目でわからんわ!

とにかく絵が綺麗だったなぁ。ストーリーは雑だけど。次回も映像のために観よう。

 

火星の人(2014 アンディ・ウィアー)

2035年の近未来。火星探査に赴いたNASAの一行。メンバーの一人である、宇宙飛行士:マーク・ワトニーは予測できないような突風を受け、パラボラの一部が腹部に刺さり吹き飛ばされた。
彼を探すも見つからず、生体反応も見受けられなかったことから、残るメンバーは断腸の思いで彼の捜索を諦め、火星から撤退していくが、実はマークは生きていた。
マークは辛くも一命をとりとめ、自分で応急処置を施して、何とかベース基地へたどり着いた。
通信機が使えず、地球と会話できない状況で、次に火星へ調査団が訪れる日まで、残された物資で生き残ることを決意する。
マークは植物学者であり、サンプルとして持ってきた植物や土バクテリアを有効に利用し、自分の排便も容赦なく使って畑を作り、ドーム内でジャガイモを耕したり、使える機器を回収するために何度も宇宙服を着て屋外活動を行ったり。
活動の甲斐があり、回収してきた機器を使ってNASAとの通信に成功。地球では衛星軌道からの火星の定時撮影が行われており、そこに活動中のマークが写っていた。死んだと思っていたマークの生存に地球中が沸き立っていたのだった。
改めてNASAの優秀な頭脳たちの支援を受けて生き残るための活動を行うマーク。しかし不慮の事故で通信機が故障。
それまで得られた情報をもとに、3200キロ離れた宇宙船まで、ローバーによる大移動を開始する。
一方、彼の死に悲嘆に暮れていたメンバーたちは地球への帰路の途中だったが、彼らが地球に帰らず、1年かけて火星へ接近すればマークを救出できる可能性があることを知り、半ば反乱も辞さない形で進路を変更する。
果たしてマークは無事救出されるのか・・・

2030年という近未来であること以外は非常にリアリスティックで、今現在のテクノロジーやノウハウで書かれているっぽく見えるのがかっこいい。
「見える」というのは、もちろん僕にNASAの最新の技術の知識がないからだが、それっぽく見せてくれているとしたらそれはそれですごいし、本当にそういう技術が現存するなら、それらを調べてかみ砕いて小説にした作者の辣腕に脱帽せざるを得ない。
そしてそんなハードなSFであるにもかかわらず、主人公のマークはポジティブで軽いノリのいい若者であり、初めてNASAとテキストベースの通信に成功し、この通信が世界中に生中継されていると告げられた時に「見て見て!おっぱい!->(.Y.)」と送ってしまうくらい。
ただでさえ助けの来ない可能性が高い火星にたった一人ぼっちで強烈な孤独に襲われ、次から次へトラブルや失敗が襲い掛かってきても、悲壮感だらけのストレスフルなサバイバルの話にならずに済んでいるのはこのキャラ設定によるところが非常に大きい。
彼が暇に飽かせてクルーたちの私物を漁り、ブツブツ文句を言いながら70年代のドラマを立て続けに観たりするあたりも、バランスが取れていて読んでいてホッとする。

ラストはだいぶ現実離れした綱渡りの連続だが、まあこの辺はご愛嬌だろう。肝心なことは、彼らは苦難を乗り越えたということだけなのだから。
いい話を読んだなぁ。

 

Panasonic ESLV9ZL2507 (ESLA50L2507N 後継品) (ESLV9XL2507 同等品) パナソニック シェーバー用蓄電池

2015年にパナソニックラムダッシュ(ES-EFV8)という5枚刃のシェーバーを買い、以来ずっとそれで髭を剃ってきたわけだが、最近充電が持たないようになってきた。
何しろ満充電の直後でも1回剃り切らないうちに切れてしまうので重症である。
さすがに7年もたっていればそりゃ使えなくなるよなぁ、と買い替えようと思いかけたのだが、もしやと思いググってみると、あったあった、充電池の交換方法が。

公式では「販売店で交換してください」になっており、自分で分解すると部品の破損により防水機能が損なわれる危険がある、と取り扱説明書には書いてある。
https://panasonic.jp/shaver/p-db/ES-ELV8_manualdl.html

売店交換は相場では6100円だそうである。
それなら買い替えるよなあ、
だが、そこは自己責任で充電池を買い、交換することにした。

 意外と需要はあるようで、楽天でもAmazonでも普通にいろいろ売っていたが、たまたま楽天のポイントが余っていたので楽天で購入。

item.rakuten.co.jp購入当時の価格が647円。安い!

あとは分解して電池を交換するだけ。
要所要所で気を付けなければいけないポイントがあるが、それは各位が掲載されているブログやYoutubeに詳しく、ググればいっぱい出てくるのでそちらご参照。
自分でやって思ったのは、
・一度も開けたことがないのにすでにネジ山がナメられてる。なぜだ!?
・ちっちゃい爪で薄いプラスチックのカバーがかぶさっていて、今にも爪が折れそうで怖い。無理やりドライバーをねじ込んだりせず、慎重に押したり引いたりしているといつかぽろっとはずれるものだ。
・必死こいて開けようとしていたカバーの部分が実はただの溝で、そこより更に深い位置から外さなければならない、ということにブログ3つとYoutube2編見てやっと気がついた。
・最深部のネジの何本かがやっぱりナメられている。誰だよ・・・
・電池に「2015.4」と油性マジックで書いてあった。犯人はお前(電池入れた人)か!
などなど。
ほぼ放電されていたので、一から充電。充電が終わるとまるで買いたてのような頼もしいバッテリーの持ち方。すばらごい!また当分の間使えるな。

ラムダッシュは毎回使った後に洗浄装置に突っ込んで、半年ごとに交換する機械油入り洗浄液で洗浄・乾燥することで5枚刃のいい状態を保つ仕組みになっている。
毎日けたたましい洗浄音を響かせながら洗われているのだが、最近その洗浄音に異音が混じるようになってきた。
おそらくそっちももうイカレかけているのだろうな。
せっかく電池を交換したけど、そちら次第だな~。
まあでも興味深い世界が垣間見れたのでよし。

 

カラマゾフの兄弟(フョードル・ドストエフスキー・1880)

あまりこういう世界名作文学的なものは読んでこなかったのだが、たまたまAMAZONで110円のKindle版を見かけたので、2021~2022の年末年始で読んでみようと思い、気軽にポチってしまった。
しかし噂にたがわぬ読みにくさで、やっとついこの間読み終わった。1か月半かかってしまった。

ロシアの地主フョードル・カラマゾフは、金にも色にも欲深い爺さんである。一人目の妻との間に一人、二人目の妻との間に二人の息子ができていたが、ロクに子育てもせず、召使に任せっきりで自由気ままに生きていた。
その結果、長男のドミトリイと、若い娘グルーシェンカの奪い合いをしており、財産の相続でももめてしまう。
そんな様子を冷ややかに見ている次男のイワン、そして家族から愛されている信仰深い三男のアレクセイ。
アレクセイは師事している協会の長老・ゾシマから篤い薫陶を受け、よりキリスト教への信仰を深めているが、ゾシマは高齢であり寿命を迎えようとしていた。
一方、カラマゾフ家の料理人であるスメルジャコフは、実はフョードルが作った私生児だという噂があり、イワンは彼から「フョードルがグルーシェンカと結婚したら遺産はそちらに行ってしまう」と吹き込まれて動揺する。
フョードルはグルーシェンカを家へ呼び寄せようと必死だが、それを知って怒り心頭のドミトリイが襲撃してくることを恐れ、スメルジャコフに合図を教え門番を命じる。しかしスメルジャコフは持病の癲癇の発作が起き、倒れてしまった。そこにグレゴリイが現れる・・・

とにかく本当に読みづらい。何で読みづらいかというと翻訳が古すぎるからという点に尽きる。まあ初出が1934年なので、その点で翻訳者・中山省三郎を責めるのは酷というものだ。それがいやなら新しい翻訳版を読めばいいのだから。110円に惹かれたツケがこんなところで回ってきたということだ。でも新訳は1000円するので、それなら手は出なかった。しょうがない。

そしてとにかく長いのだが、ほとんどが登場人物のセリフで占められていて、それがまあ小説っぽくなく、口語をそのまま自動筆記しているんじゃないのかと思わせるほどまどろっこしい、何も考えずに道端のおばさんたちが井戸端会議しているのをそのまま書き留めたような文体だからである。テレビでアナウンサーやタレントが話しているのは視聴者を意識したわかりやすいしゃべり方であるし、一般の小説に書かれているセリフもその前提で読みやすく整理された情報が並んでいるが、それはテレビや物語の中だけのルールであり、日常生活においては「えーと、あの、そうですね、このEXCELのこのマス、っていうかA6セルっていうか、そのかどっちょの強調されているところの、あの、その、Bって書いてあるところが押されているじゃないですかそれ?」みたいな話し方をしている方が一般的かと思うが、そういう口語体がそのまま文章化されているイメージである。
相手に理解してもらおうと努力して整理しながら話す人と違い、自分のことを言いたいだけの人がこうなりがちだが、そういう自分のルールで自分の言いたいことだけを言って自分だけすっきりしたいという欲望を語り手が持っていることをとことんまで表現するための手法であるように思われる。
この作品の登場人物たちは、ストーリーのメインに据えられている三男アレクセイを除き、ほぼほぼこの欲求が強い人たちばかりで、もうとにかくセリフが長くて冗長で読みづらいことおびただしい。
もちろん、これはあえてそうしているのであり、これがむしろ人間性をよく表しているのである、ということだと理解した。理解はしたがやっぱり読みづらいな~。
ただ、非日常的な聖人君子たちの話ではなく、市井に生きていて様々な悩みや葛藤の中で日々を過ごしている一般の人々を描いているという意味で評価されているのであろう。
おそらく若いころ読んでも何のことかさっぱりわからなかったのだと思うが、50代に入ってこの作品を読むと、「ああこういう勝手な人いるわ!」「これそのまんま〇〇にそっくりだ!」みたいなエピソードばかりで、おそらくこの感覚が世界共通だからこそ普遍的に読まれているのであろう。
つまりは不完全ながら愛すべき人間的な人々を描いている、ということか。
いやあ、でも、普段付き合うにはめんどくさい人ばかりだなぁ・・・こんなこと言ってるから友達少ないんだな。