久々に再読。
当時はSF小説の雑誌がいくつもあって花盛りだった。
これはそのうちのひとつで実際に購読していた「SFアドベンチャー」でも時折載っていた、ウルフガイシリーズ「狼のレクイエム」第3部。
徳間のハードカバー版では全部で4作あり、
1.黄金の少女
2.キンケイド署長
3.パットン将軍
4.タイガーウーマン
だったが、日本古来の精霊でもある大神=オオカミこと狼人間たちの話が、
ほぼ全編アメリカでの話になっているのがどうにもなじめなかった。
前作からだいぶ時間がたっていることもあるのか、それともこの作者特有の「言霊が下りてきた」感じが違ったのか、それまでの物語の疾走感とは打って変わってじりじりじわじわともどかしい描写が続き、昔のファンでなければ投げ出しているところ。
仲間となるキンケイドが覚醒してほんとによかった。これがないとただただ、田舎町と暴走族のケンカの話で終わっちゃうもんね。