観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

ゴースト・イン・ザ・シェル (2017)

 1995年にリリースされて各界に影響を与えたアニメ「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」のハリウッド実写劇場版。

近未来の日本。人工の体に人間の脳を持つ第一号として生きる草薙素子は公安9課に在籍し活動している。ある時、自分の記憶が植え付けられた嘘の内容であることを知り、真相を突き止めようとするが・・・

まあ日本のコンテンツをハリウッド化するとたいていダメになってしまうのだが、本作もご多分に漏れず、「それじゃないから!それ違うから!」のオンパレードで非常に残念。

主人公の草薙素子スカーレット・ヨハンソンが演じるのはまだ許せるとして、彼女の義体と呼ばれる人工の人体が、もろに作り物っぽくて継ぎ目があったりするのがもうコレジャナイ感が強すぎて泣ける。

ストーリーもなぁ。公安9課の安定した大人たちが日々淡々とテロリストと戦うという日常感が心地よい作品なのに、初めから素子を不安定にしてしまうとまるで別の話になってしまってがっかり。

また、ビートたけし演じる荒巻課長がまあこれが大根というか発声が悪いというか、全編においてほぼ何を言っているか聞き取れないという始末。

もうちょっとやりようがあるんじゃないかと思うが、いろいろな大人の事情で妥協せざるを得ない産物なんだろうなぁ。

その妥協を許せないごく一部の作り手だけが上質なコンテンツを作り上げられるということが改めてよくわかる教訓のような作品。

ゴースト・イン・ザ・シェル (字幕版)

ゴースト・イン・ザ・シェル (字幕版)

  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: Prime Video