素晴らしき哉、人生!(1946)

 ずっと世界を回る冒険の旅に出たいと思っていたジョージ。しかし、まっとうに生きてきた父親の家業である住宅ローンの会社を継ぐことになった。

偏屈ながらも一本筋の通った、人情に篤いジョージは、顧客第一で地道な商売を続けてきた父のやり方を踏襲し、まっとうな生き方を貫こうとする。

しかし、以前からこの会社を狙っていた悪徳資産家がたくらんだ陰謀により窮地に立たされ、自殺しようとする。

そこに二級天使クラレンスが現れ、ジョージがいない世界、へ連れて行ってくれる。

そこではジョージが大切にしている人たちが不幸になり苦しんでいる世界であった・・・

70年以上前のモノクロ映画なのだが、すごく繊細なタッチで感情の機微を描いており、人物描写に多くの時間と演出工数を割いているため、とても観やすい。

複雑なことはやっていないし、わかりやすい人物設定ではあるのだが、ジョージの実直で生真面目で、愚直に家族を愛する様子にはとても惹きつけられる。

そして悪徳資産家の悪い奴ぶりときたらもう。わかりやすすぎて笑えてくるレベルだが、これくらい思い切ってステロタイプ化した方が万人に受けるのだろうし、当時の映画ファンはきっと擦れていなくて、「悪者にも一部の理がある」的な複雑な人物設定が流行るのはもっと後世になってからだろう。

そして、ジョージの妻を演じたドナ・リードがあまりにも美しくて息を飲んでしまう。このころの女優さんの美しさは神々しすぎて平伏しそうになる。ええもん見たなぁ。

 

素晴らしき哉、人生!(字幕版)