ニュー・シネマ・パラダイス(1988)

 年末のNHK-BSプレミアムで録画したものを観た。名作中の名作。
以下ネタバレありなので、これから見る人はご遠慮ください。

シチリア島の少年、トトは母と妹との3人暮らし。父親は出奔しており消息不明。
トトは村で唯一の娯楽であるパラダイス座の映画が大好きで、映写室に潜り込んでは映写技師のアルフレードに、神父の指示でカットしたキスシーンやラブシーンなどのフイルムをもらっていた。
いたずらざかりのトトに怒ることもあるアルフレードだったが、二人は徐々に年の離れた友情を育み、いつしかトトはアルフレードから映写機の技術を教わるようになる。
ある時火災事故が起き、アルフレードは巻き込まれ視力を失ってしまったが、パラダイス座は新しく建造され、代わりにトトが映写技師を務めることに。
青年になったトトは村にやってきた美少女エレナに一目ぼれし、トトの猛烈なアタックのかいあって二人は恋仲になるが、ほどなくしてトトは徴兵されてローマへ行くことに。赴任地から手紙を書くが、エレナから返事が来ることはなかった。
音信不通となったエレナ、見知らぬ男が映写技師になっていた新パラダイス座に落胆したトトは、再びローマに出ていった。
そして30年後、アルフレードの葬儀に出席するためにシチリア島へ戻ってきたトトは、アルフレードからの形見分けを受け取るが・・・

時期は第二次世界大戦終結直後で、当時のシチリア島、というかイタリアでは、映画が数少ない娯楽であり、映画館では皆が映画を観て泣き、笑い、拍手して、大いに楽しんでいた様子が伺える。
映画を観ている最中に、話をしていたり、大喝采で皆で大声で称賛しながら拍手したり、赤ん坊に乳を飲ませていたり、マスターベーションしていたり、そのまんまイタしていたりするシーンが出てくる。まあ大げさな表現をしているのだろうけど、それくらい当時の映画館では皆が思い思いに楽しむことが尊重されていたということなのだろう。
アルフレードは生意気ながらも素直で愛すべき少年であるトトを慈しみ、対等な友情であるように見せながら我が子のように思いやっているところが泣ける。もちろんアルフレードの気づかいはトトからすれば時代遅れのじいさんの余計な言葉である点も否めないのだが、それを含めても自分の言葉で心配してくれる存在がいるというのはかけがえのないものだとあらためて気づかされる。
また、30年後、映画監督として成功したトトがアルフレードから受け取ったフィルムには、当時神父から言われてカットしていたラブシーンを1本につなぎ合わせたフィルムが入っており、なるほどここで伏線を回収するのかとおおいに感心した。そりゃトトじゃなくても泣けてくるよなぁ。
あと、母親役のアントネラ・アッティーリの美しさが光る。こんなに美人の母ちゃんがいたら、もうちょっといい子でいてやってくれてもいいのになぁトト。
そしてエンニオ・モリコーネの音楽。そうか、この曲ってこの映画のだったのか。今までいろんなところでこの曲を聴いてきたが、普遍的な名曲として使われているんだなぁ。

 

ニュー・シネマ・パラダイス (字幕版)

ニュー・シネマ・パラダイス (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video