ひとりキャンプで食って寝る(2019)

 そのまんまなタイトル。一昨年テレビドラマとして放映されていた当時からオンタイムで観ていた。

缶詰好きな青年の健人(三浦貴大)と、現地で食材採取にこだわる七子(夏帆)が、一人でキャンプする様子を淡々と描くドラマ。
両方出てくるのではなくて、奇数回に三浦貴大、偶数回に夏帆が主演しており、二人がクロスオーバーすることはない(最終回で期待したがそういうのはなかった)。

二人とも自分の世界に閉じこもりたいタイプの人間で、こだわりも強く人間づきあいは決してうまくはない。それぞれの実社会で人間関係に悩んでおり、その憂さを晴らすためもありソロキャンプにやってくる。
健人は最初から便利で簡単な缶詰が好きで、そのまま食べるのではなく人手間かけて熱とほかの食材を加え、ワンランクおいしさをアップさせるのが好み。
七子は初回は友人と二人でキャンプに来ていたが、些細なことで喧嘩をして友人が帰ってしまい、結果的にソロキャンプになったところで、たまたま見物していた釣り人の厚意で道具を借り、ラッキーで釣れた魚のおいしさで現地調達に目覚めた。以来、釣りをしたり山菜採りをしたりして食材を確保している。

どちらもただキャンプするだけではなく、現地の人、もしくはもともとの友人関係などからくる人とのコミュニケーションが話の主軸になっている。
そのぎこちなさというか、うまくいかない感じがとてもリアルで、ああわかるわかると言いたくなるような不器用さを描くのがうまいなあと思った。
道具もかなりこだわっていて、いいものを揃えている。キャンプが好きな人が見ても納得のガジェットをチョイスしているのは妥協がなくていい。
ただ、肝心のキャンプをしているシーンはあまり時間を割かれていないのが残念ポイント。特に夏帆回は現地調達した食材にクローズアップする時間が必要なので、キャンプ自体はほとんど描写されない。もうちょっと火をおこしたり湯を沸かしたりテントでシュラフに潜り込んだりという当たり前の行動を映像にしてほしかった。

三浦貴大は言わずと知れた三浦友和山口百恵の次男だが、wikiを見ると地道に俳優業を頑張っている様子が伺える。どこかで見た顔だと思っていたが、なるほど「リトル・フォレスト」に主人公の幼馴染で出ていた。

夏帆はいい感じで錆びた大人の女性を演じており、ほぼすっぴんに見える地味な装いがぐっとくる。主演ドラマや映画が目白押しの彼女だが、個人的には「みんな!エスパーだよ!」のヤンキー女子高生役がめっちゃかわいかったなぁ。