監督不行届(2005 安野モヨコ)

最初に読んだのはだいぶ前だが、 シンエヴァつながりで書いておく。何度も読み返しているし。

いわずとしれた庵野秀明の奥方であり漫画家の安野モヨコが、庵野秀明を描いたエッセイ漫画。
登場人物は「カントクくん」(庵野秀明)とロンパース安野モヨコ)。カントクくんはお菓子ばかり食べて、偏食しまくってご飯を食べない肥満体で、促さなければ風呂にも入らない。車の中では古いアニメ特撮ソングばかり聞いたり歌ったりしており、仮面ライダー555の子供用ライダーベルトのおもちゃが太い腹に巻けなくて妻に支えてもらいながら変身ポーズをキメるような救いようのないオタクだが、そんな彼の様子を大きな愛と少々のシニカルさで表現していくのが微笑ましく楽しい。
カントクくんと結婚したロンパースが、最初は夫の重度のオタクぶりに辟易しつつも、もともと自分の中にも持っていたオタク感性を刺激され、妻もまた立派なオタクになっていくという要素も含まれているのがよい。

安野モヨコと言えば「美人画報」に代表されるオサレな女性漫画のイメージだったので、なんでよりにもよって日本オタク四天王の一人(自称)のムサいおっさんと結婚したのか、ちょっと謎ではあったが、本作を見てなんとなくわかったような気がした。ウマがあうんだろうなぁ。

また、巻末の庵野秀明による解説がもうデレデレというかラブラブで読んでいる方が照れる。ただ、ここにさらっと「自分がエヴァでできなかったことを奥さんが実現している」的なことを書いており、そういうところかぁ、と勝手に納得してしまったのであった。
しかし同じ苗字の男女が結婚するのって、なんかいいよね。漢字違うけど。

これをあらかじめ読んだうえで「プロフェッショナル」を観るとバランスが取れてよいだろう。まあ興味があってアレを観た人はほぼもれなく本作を読んでいるとは思うが。

それにしても我が身を振り返るとカントクくんと似たようなことをチラホラしているなぁ。こんなにスケールでかくないけど。改めてCSM(大人向けのライダーベルト)が欲しくなってしまった。10本くらい。

監督不行届 (FEEL COMICS)

監督不行届 (FEEL COMICS)