観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

スーパーカブ(アニメ2021、コミック2018、小説2016)

小説とコミックは読んでないので、アニメの感想だけ。

父親は幼い時に死別、母親は書置きを残して失踪しており、頼るべき親族や知己もいない天涯孤独な身の上の女子高生、小熊(こぐま)。
彼女は山梨県北杜市の集合住宅に、奨学金を得て一人住まいしており、友達もおらず、趣味もなく、節約をしながら日々をたんたんと過ごしていたが、通学の自転車をこぐのが大変で、ある時ふと思い立ちバイクショップへ行き、そこで激安な曰く付き(3人ほど人を殺している、等)のスーパーカブを購入する。
それが縁でクラスに礼子という友達ができたことで、世界が開けていく。

しかし小熊ってすごい名前だな。苗字は伏せられていてファーストネームということらしいのだが、女の子で小熊ってなぁ。いじめられていないようでよかった。
彼女は毎日お弁当として、炊いたご飯だけ弁当箱に詰め、それにレトルトの丼ものやカレーなどを常温でかけて一人ぼっちで食べるというなかなか壮絶なボッチ飯を学校で食べていて、おっさん世代からするとそれだけでもかなりワイルドだなぁと感心してしまうのだが、今どき当たり前なのだろうか?
最初は地味で引っ込み思案でクラスメートにもなかなか話しかけられない遠慮がちな女の子なのかな?と思いながら観ていたのだが、実はそうではなく、ただ自分のこだわりが強すぎるが故に、相手にそれを強制するのを潔しとしていないだけということが分かった。実際、礼子と仲良くなると、マイペースでずぼらな礼子に対してビシビシと厳しいことを言いまくっており、礼子もそれをよしとしているのが相性が良くてよい感じである。実際の人間関係ではここまでツーカーになれるものではないので、うらやましくもよく描いているなぁと感心する。
後から出てくる椎ちゃんの方がステロタイプな性格設定かもしれない。小柄でかわいくて奥ゆかしくて礼儀正しいが、遠慮して自分のやりたいことや言いたいことがなかなか表現できない系で、小熊と礼子の強い結びつきに対して寄り添うような形で人間関係に華を添えている。

それにしても女子高生をスーパーカブに乗せるというのが、とうとうここまで来たかという感じ。女子高生におっさんの好きな趣味をやらせるというのがここ数年のアニメやコミックの風潮で、バイク、キャンプ、釣り、登山、天文などなど枚挙に暇がないが、本作もそれに加わった形である。実際におっさんがフィールドに出ても、女子高生と遭遇することはまずないのだけど・・・
小熊はただカブを乗り回すだけではなく、礼子の力を借りつつカスタマイズしていき、ボアアップして原付二種にしたりといろいろ手を加えているのがおっさんホイホイでよい。スパイクタイヤで雪道を走り回ったりとか。やるなぁ。

小熊役の声優である夜道雪はコスプレイヤーでYoutuber。小柄なのに高級な大型バイクを乗りこなす動画がハラハラしつつも見ごたえがあって、前から時々見ていたのだが、そうかこの人かと納得したのを覚えている。

でも、さすがに現実の女子高生はカブじゃなくてYAHAMA Vino(ビーノ)に乗るよなぁ。それが現実よ。

 

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