バカリズム脚本のドラマ。全4シーズン。シーズン1は日テレで放映、以降はHulu独占配信。
以前からずっと観たかったのだが、サブスクを増やすことに抵抗があるうちにズルズルと時間が過ぎてしまった。今年のGWにHulu加入を決め、一気に観た。
バカリズムとオードリー・若林は同じマンションの同じ階に住んでおり、いつも若林の部屋をたまり場にして、一緒にゲームをしたり、それぞれが勝手にマンガを読んでいたりと、くつろぎの場所・時間としていた。
ある時、このマンションに二階堂ふみが住んでいることが判明する。あいさつに来た二階堂ふみはそのままこの交友の輪に入り、いつの間にか三人による緩い交流がまったり始まるのであった。
登場人物はすべて芸能人が本人役として出演しており、典型的なシットコム。
というか「シットコム」という単語をこのドラマを見て初めて知ったわ。こちらもまた以前から好きなウレロ〇〇少女シリーズもシットコムで、僕は知らないうちにシットコム好きだったらしい。
シーズン1の登場人物はバカリズム、オードリー若林、二階堂ふみの3人。
もちろんバカリズムの脚本によるところが大きいのだが、いかにもその本人が言いそうなことやこだわりすぎて偏屈なところを見せるのがとてもうまい。
特にバカリズムと若林がそれぞれの非常に細かい揚げ足を取り合いながら、かなり失礼なことを言いつつも、切れるでもなく相手を論破し続けようとニヤニヤしながらお互いを問い詰めあうところとか、二階堂ふみが勢いでキレ気味になってバカリズムを圧倒するところなどが微笑ましく楽しくて、本当にこの人たちはこうやって誰かの部屋をたまり場にして芸能人だけの楽しい集まりを行っているんだなぁと思わせてくれるのが、観ていて非常に幸せである。
また、メタフィクションを恐れずに多用しているところも、やりたいことをやってやろう感が出ていてよい。なくしたものを探すために時間を巻き戻して確認してみるが、巻き戻し世界の中でまた巻き戻してしまって訳が分からなくなる、などは非常に僕好みで好きなエピソード。
部屋もこだわりが随所に見られ、いかにも好きそうなマンガがずらっと並べられていて、若林さんの部屋にはアメフト系のフィギュア、バカリズムの部屋には刃牙のフィギュアやでかいケースに入った駄菓子などが置いてあるのがそれっぽくてよい。
シーズン2以降で装いが変わり、バカリズムが現実世界で結婚したことを受けて、自宅とは別に借りている作業場がたまり場になっており、登場人物にバナナマン日村と水川あさみが追加で登場し、メインキャストとなる。オードリー若林はたまに登場する程度になり、二階堂ふみはシーズン3のみ時々登場。
バナナマン日村は、バカリズムが全く売れていないころ、自分の部屋にバカリズムを居候させていたことを懐かし気に、でも少しだけ恩着せがましく繰り返し触れるところがあまり気を使わない先輩っぽさを出しており、たいてい「え?それ乱暴じゃね?」と思ってしまうようなきわどい発言や行動をを遠慮なく行ってしまう(後輩の家で風呂だけ借りて止まらずに帰ったり、突然サスマタを買ってきてプレゼントしたり、部屋の中にテントを建てたり)ところがそれらしくてワクワクする。
おそらくシーズン1で雰囲気がまったりしすぎたところにピリリと山椒を効かせる役割として投入されたのであろう。
水川あさみは最初常識的だが、そのうち徐々に物おじせずに言いたいことを言うお姉さんキャラとして存在感が出てくる。
また、時々出てくる二階堂ふみのことを「ふみふみ」と呼び、二階堂からは「ねえさん」と呼ばれることで力関係とそれぞれの性格的なものがあらわされて雰囲気がつかみやすいのはなるほどと思った。
ただ、欲を言えば、オードリー若林目当てでこの作品を観始めたので、2シーズン目以降も若林さんをもっと出してほしかった。
4シーズン以降は話を聞かないが、いつか続編を出してほしいなぁ。