観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

聖闘士星矢: Knights of the Zodiac(2019~2024)

言わずと知れた漫画「聖闘士星矢」の3DCGアニメ。
パート1で6話、パート2で6話、シーズン2「聖闘士星矢:Knights of the Zodiac バトル・サンクチュアリ」で12話で計24話。
ABEMAやHuluなど、ちょっとずついろんな媒体で観ていた。

児童養護施設で暮らしていた少年・星矢は、姉の星華が謎の集団に襲われる。
姉はそこに割って入った黄金の鎧を着た男に連れ去られてしまった。
のちに、「聖闘士(セイント)になれば姉の居場所がわかる」と諭された星矢は、女性聖闘士・魔鈴の元で厳しい修行を積み、千人のライバルとの戦いを勝ち抜き、天馬星座(ペガサス)の聖闘士となった。
星矢と同じように、児童養護施設から世界各地へ飛び、修業を積んで聖闘士となった少年たち。彼らが守るアテナの化身・城戸沙織と、その命を狙う聖闘士の総本山・サンクチュアリの戦いの火ぶたが切って落とされるのだった。

大筋ではいわゆる「黄道十二宮編」が最初から最後までみっちりと描かれている。ただ、製作側の意図なのか何かの事情なのかは知らないが、だいぶ設定やストーリーは変更されており、一番大きいのはアンドロメダ瞬が女性になったことだろう。
これは制作発表当時から大きく批判されていたのでよく覚えている。いわゆるポリコレ配慮であり、原作ファンとしては単純に、他のキャストには何十年ぶりかで再会できたのに、あの時の男の子の瞬にだけは再会できなくなってしまったということが悲しいが、まあこれも時代の流れか。
どうせなら黄金(ゴールド)聖闘士の誰かを女性化すればよかったのに。アルデバランとか。
もっとも、原作のストーリーもだいぶ苦し紛れというかおかしなところはいっぱいあったので、そういうものを改めてスッキリさせたという意図もあるのだろう。
ストーリーのメインを張る青銅(ブロンズ)聖闘士はペガサス星矢・ドラゴン紫龍・キグナス氷河・アンドロメダ瞬・フェニックス一輝の5人だが、そのうらで活躍している(はずだが本編ではあまり描かれない)ユニコーン邪武・ライオネット蛮・ウルフ那智・ベアー檄・ヒドラ市ら、サブキャラ的青銅聖闘士たちが白銀(シルバー)聖闘士たちと必死に戦う様がしっかり描かれていて好感が持てる。シルバー聖闘士たちの聖衣の造形がかなりおおざっぱなのが残念ポイントだが・・・
あと、やたらとカメレオン ジュネが活躍していたのはなんでだ?女性活躍シーンを増やしたかったからだろうか。あんなに尺いらないよね。
なんだかんだ言いつつ、ゴールド聖闘士との死闘は見ごたえがあり大迫力。昔のアニメを今の技術でもっとすごい映像にしたい!という制作側の気持ちが伝わってきて感動した。
戦いで拳を交えているシーンもよいのだが、青銅(ブロンズ)聖闘士たちが一方的にやられて、それでも何度でも立ち上がってくる描写がよい。従前のアニメ版より本作の方がよく描かれているように感じた。こちら観る側が歳とったからというのもあるかもしれないが。
主題歌はなぁ。最初から世界へ向けて制作されているので仕方がないとはいえ、The Struts版はケレン味がありすぎて好みではない。やっぱりMAKE-UP版も聞きたかった。
ナレーションおよびレオ アイオリアの声優・田中秀幸氏はすごいな。現在73歳って。さすがに声には貫禄が出ているが、80年代のアニメと同じアテレコとナレーション。平伏するしかない。
もともと最初のアニメでは星矢が古谷徹だったが、その後「ハーデス冥界編」でキャストが一新され、本作に引き継がれている。もう今となっては星矢は森田成一なのだが、古谷徹版もよかった。というよりドラゴン紫龍の鈴置洋孝がよかった。まあその辺に触れ始めるときりがないやね。

おじさんの懐古趣味と言われてしまえばそれまでだが、こうして過去の名作が発掘され、最新の技術で今この時代に、豪華3DCGで観ることができるなんて、贅沢だなぁ。
叶うことならば、ポセイドン編とハーデス編もお願いします。