観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

大病院占拠(2023)

2023年1月から日本テレビで放映されたドラマ。Huluで観た。ネタバレ注意。

神奈川県警の刑事だった武蔵三郎は、過去に携わった事件のトラウマを抱えており、界星堂病院の心療内科で治療を受けていた。
三郎が通院のため病院に訪れたある日、事件は起きる。
鬼の面をかぶった武装集団が病院を占拠、中にいた患者と医師や看護師たちを人質にとったのであった。
見せしめとして心療内科医・常陸が銃殺される。
ここには別居中の三郎の妻・裕子が心臓外科医として勤務しており、同じく人質として囚われていた。
鬼に見つからないよう姿を隠した三郎は、妻を救出するために病院内で偵察を始める。
神奈川県警では捜査本部が立ち上げられ、三郎の上司・和泉管理官指揮の元、監視・狙撃・潜入・調査を行うことになった。
三郎は本部と連携を取りながら捜査を進めていく。
一方、鬼たちは「百鬼夜行ちゃんねる」という動画サイトを立ち上げ、そこで病院に囚われた人質たち一人一人を断罪し、三郎にその罪をつまびらかにせよと迫る。
人質の命のために、三郎は人質が犯した罪を調査し、動画サイトを見ている視聴者に対して、その罪を明らかにしていく。
鬼たちの目的は、それらの罪の背後にある大きな闇を暴くことであった・・・

設定もストーリーもだいぶ粗削りで、ツッコミどころは多いのだが、それ以上に先へ先へと観進めたくなるベクトルの力がとても強い。
細かいところは目をつむって、そのジェットコースター感覚というか展開の速さと意外さを楽しむドラマであり、その意味ではとても刺激的だった。
最初鬼たちが仮面をかぶり、どの俳優が演じているかわからない状態でのエンドロールでは役者名にモザイクがかかっており、正体が判明するとそのモザイクが外れるという趣向はドキドキしてよかった。
また、動画配信やビデオ通話を効果的に使っているのも今どきで面白い。電波が使える・使えない、妨害されている・されていない、のあたりが整理しきれていなくてわかりづらいところはあったが、思考ゲームとしては興味深かった。
ただ、どうしても引っかかる点があり、ネットで当時の視聴者コメントを見ても必ず出てくるのが、櫻井翔くんの演技がだいぶアレじゃないか?という問題である。
どうやら「ダイ・ハード」のブルース・ウィリス演じるジョン・マクラーレン刑事をそのまま櫻井くんに演じさせているようなのだが、その時点でだいぶ無理がある。櫻井くんは小柄でかわいいおじさんなので、凄んでも迫力が出ず、ちょっとおかしな方向へ行ってしまう。もちろん関係者も本人もすべて飲み込んだ上で頑張っているのだろう。その意味では一所懸命さは伝わってきたように思う。
和泉管理官のソニン、三郎の妻・裕子の比嘉愛未、そして青鬼のあの人などは好演が光っており、物語の奥行を広げていた。
そもそもこのドラマを観たのは、春とヒコーキのぐんぴぃがやっているYoutubeチャンネル:バキ童からたどり着いたのがきっかけであり、ぐんぴぃの初々しい演技が観られればそれで満足だったのだが、予想外の怪作に出会ってしまったようだ。
しかし監禁や誘拐は大罪で、鬼たちがいかに復讐心に燃えていたとしても割に合わないと感じてしまうのだが、もう命すら投げ打っても構わないという鬼たちの覚悟なのだろう。その割には鬼たちが事前準備をしている際、みんなでカレーを食べたりビールを飲んだりして和気あいあいとやっているのを見ると、いろいろもったいないと思ってしまうのだが、それも含めて演出の妙ということか。
続編の「新空港占拠」も観始めた。まだまだ楽しめるな~。

www.hulu.jp