ホビット 決戦のゆくえ(2014)

ロード・オブ・ザ・リングの前日譚である「ホビット」三部作最終章。ネタバレあり。
前作「竜に奪われた王国」で邪竜スマウグを自国エレボールから追い出すことに成功したドワーフたち。スマウグはその腹いせに、ふもとの人間の町エスガロスをブレス(火炎息)で報復攻撃する。
街は壊滅的なダメージを負うが、住人の一人であり、昔スマウグに一矢を報いた弓の達人の子孫であるバルドの黒い矢により、邪竜は打ち倒されるのだった。

一方、ドル・グルドゥアで捕らわれの身となっていたガンダルフガラドリエル・エルロンド・サルマンの手で救い出され、行きつく暇もなく、闇のオークの軍勢がエレボールに向かっていることを知らせるために馬を急がせる。
トーリンは邪竜の怨念がこもった財宝に心を曇らされ、それに心を痛めたビルボは、手に入れたドワーフの至宝アーケン石をトーリンに渡せずにいた。
トーリンの元に財宝の分配を督促するために集まった闇の森のエルフスランドゥイルの軍、スマウグに街を滅ぼされて行き場のなくなった港町エスガロスの人々はエレボールにやってくるが、トーリンは約束の宝の分配を拒む。
そこに現れたトーリンの従弟ダインが率いるドワーフ軍。三つの軍に緊張が走ったその時、闇のオークの軍勢が押し寄せてきた・・・

三部作の最後にふさわしく、主要登場人物がそれぞれ見せ場をいっぱいもらって大活躍している。その圧倒的な映像美は見事というほかなく、この地味で整合の取れていないストーリーでも有無を言わせず楽しめてしまう力技はすごいの一言。
ここに来るともうビルボは右往左往している当初の世間知らずで田舎者なホビットの面影はみじんもなく、機敏かつ賢明に動く戦国武将のような立ち位置となっており、見た目との乖離がはなはだしい。よくぞそこまで立派になったのう。
それにひきかえ、トーリンが宝への欲というかスマウグの呪いというか、そんなもので身の回りの人たちを大切にしなくなっていくくだりは、もともと頑固で人の意見を聞かない系だった人なだけにちょっとわかりづらく、もうちょっと演出が欲しかったところ。でも最後の立ち回りはかっこよかった。
レゴラスのタウリエルの好意もちょっとよくわからないままボヤっとしていた。まあキーリとタウリエルの絡みを際立たせるためにはあまり目立ってはいけなかったのだと思うが、本シリーズ最強イケメンだけに惜しい。まあオークとの戦いは素晴らしかったのでよし。
そして毎回思うのだが、ガンダルフ、お前魔法使いだろ。ファイアとかベギラゴンとかそういうの使えよ。なんで杖と剣振り回してるんだよ!