観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト(2003)

もちろん今まで何度も何度も観ているが、Vシネクスト「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」のプロモーションとして、Youtubeで期間限定公開されているのでまた観てしまった。盛大なネタバレあり。

世界は、人類の進化系であるオルフェノクの組織、スマートブレインが支配していた。わずかに生き残った人々は人類解放軍を結成し、この状況を打開しようと、スマートブレインが保有ファイズ以上の力を持つとされる「帝王のベルト」を奪取しようと画策するが、圧倒的劣勢により失敗に終わる。
解放軍の象徴となっている園田真理は、仲間やカイザのベルトを持つ草加雅人からたしなめられながらも、オルフェノクにとらえられたまま行方知れずの救世主:ファイズ=乾巧の帰還を信じていた。
真理は荒んだ人々の心を慰めようと仮面舞踏会を企画するが、その直後、オルフェノク側の量産型ライダー・ライトトルーパーや、2本ある帝王のベルトの1本であるサイガ=レオの猛攻を受け、人類解放軍は草加を始め多くの人間が命を落とす。
自分以外誰もいない仮面舞踏会の会場に立ち尽くす真理の元へ、一人の男性が姿を現し、二人はダンスを踊る。
そこにライオトルーパーの一群が現れる。男性の仮面が取れると、彼は乾巧であった。巧は一時的に記憶を失い、別の記憶を刷り込まれて、町はずれに住むミナと靴職人としてひっそり暮らしていたが、激しい戦いに巻き込まれ記憶を取り戻し、真理からファイズのベルトを受け取った巧はオルフェノクたちを退ける。
解放軍の味方である三人のオルフェノク、木場勇治・長田結花・海堂直也は、人々に根強く残るオルフェノクへの不信感に悩みながら、スマートブレインへ潜入し帝王のベルトの奪取を試みる。しかし結花と海堂は倒され、木場はスマートブレインによる情報操作で人類に絶望する。
サイガによって真理をさらわれた巧は、真理を取り戻すために一人スマートブレインへ乗り込む。そこはオルフェノクの大観衆が迎える闘技場であった・・・

とにもかくにも本作の見どころはたっくんこと乾巧が実はウルフオルフェノクであった、という点であろう。テレビ放映よりも先にこの事実が公開されたため、ファンは大いにどよめき「嘘だろ・・・?」状態になったものである。
当時は劇場版をいち早く観ようという気概はなく、円盤化したら観ようくらいで構えていたのと、特にネットでもこの辺の話題を拾っていなかったので、テレビ放映されるまでこの事実には気がつかず、とある日曜の朝に「え~~~っ!」と大変驚いた。
当時の職場に一人だけライダー好きの先輩がおり、翌月曜にこの話でもちきりになったのを覚えている。
本作はとにかくスケールが大きい。最後の大観衆は1万人のエキストラであり、一般応募に当選した方々が実際にさいたまスーパーアリーナを埋めている。
非常にうらやましく、応募しておけばよかったと悔やまれることしきりである。
このエキストラの方々演じる1万人のオルフェノクに囲まれた、絶体絶命のファイズと真理、というシチュエーションにシビレる。
ライオトルーパーも山ほど出てくる。量産型ライダーとはいえ、これだけ大人数のライダーが出てくることはなかなかなく、しかもほぼ全員バイクに乗って現れるので大迫力である。
また、闘技場に出てくる敵、エラスモテリウムオルフェノクは全長15mの超大型オルフェノク。ほんとに人間態から変化したのかこいつ・・・
解放軍のアジトは小山ゆうえんちで撮影されており、雰囲気がありつつファンタジックにできていてとてもよい。
まだ料理でブレイクする前の速水もこみちが解放軍の一員として登場するのだが、ほかの主要キャストと比べるとひと際すらっとして背が高い。改めてイケメン度の高い俳優だと思う。
サイガは初の外国人仮面ライダーとしてそこそこ話題になっていた。数少ない自力で空を飛ぶライダーでもある(マシンを使ったり、モンスターと合体するタイプは除く)。
木場役の泉政行さんは35歳で早逝されており、その姿を久々に見て切なくなった。ご存命であれば「パラダイス・リゲインド」に出られていただろう。観たかった・・・。
しかし改めて何度見てもファイズはカッコいい。歴代ライダーの中で一番デザインが好きだし、ライダーキック(クリムゾンスマッシュ)も一番素敵。何度見てもいいなぁ。