「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本 (2018 武田友紀)

HSPについて日本人が書いた本。 もともとは「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。」というエレイン・N.アーロンの本で取り上げられたHSPという概念が元ネタ。HSPとは、生来の性質として感受性が強く敏感な気質を持っている人とい…

連帯惑星ピザンの危機 クラッシャージョウ・シリーズ (1977 高千穂遥)

中高生の頃、夢中になって読んだシリーズ第一作にして、作者である高千穂遥のデビュー作。 22世紀、人類はその版図を宇宙へと伸ばしていた。数多の惑星にテラフォーミング(惑星を人が住めるような環境に改造すること)が行われ、人類が移民していき、8000に…

<物語>シリーズ(小説2006・西尾維新、アニメ2009)

絶大な人気を誇る西尾維新・作の小説シリーズだが、最初に観たのはアニメから。小説は30作近く出ていて、そのうちの3分の2くらいアニメ化しているのだろうか。 小説もアニメも全部観たり読めたりしていないので、本当はここで語ってはいけない気もするのだが…

海外ブラックロード 危険度倍増版(2005 嵐よういち)

危険度の高い海外の町へバックパック旅行に行き、そこで見聞きしたことだけを書くというスタイルの旅行記的ノンフィクション。 ケニアのビーチ・モンバサでは路上で強盗に会い、リュックサックを奪われる際にウンコを漏らし、アメリカではビザがなくイミグレ…

スカイラーク3号(1930 エドワード・エルマー・スミス)

E・E・スミスの「宇宙のスカイラーク」シリーズ第2弾。 前作でスカイラーク2号を駆り、オスノーム国と友好な交流を行うことができたシートン一行。地球に帰ってからしばらくすると、オスノームのデュナーク皇太子とシタール皇太妃が宇宙船でやってきた。…

宇宙のスカイラーク(1928 エドワード・エルマー・スミス)

今から100年近く前に発表された、レンズマンシリーズの作者のもう一つのSFシリーズ小説。 アメリカの研究所で働く物理化学者リチャード・シートンは、自分の研究室で、プラチナを生成したあとの残滓に含まれていた金属を分離する作業を行っていたが、突然…

老人力(1999 赤瀬川源平)

物忘れが激しくなったり、頑固になったりするのは老化によるデメリットというのが通常の感覚だが、それを「物忘れが激しくなることによってイヤなことを忘れ、前向きになれる」「頑固というのは意志が強固になったということ」というプラス方向に変化してい…

オーラの王者<クラスター・サーガ③> ピアズ・アンソニイ 1978

クラスター・サーガの最終巻。 今回の主人公は、一巻でフリントを狙う暗殺者であり、最終的には結ばれた斜線人の末裔。彼は時代を通して銀河最高の236という高いオーラの持ち主で、それを生かした職業から「癒し手ヘラルド」とも呼ばれている。前作「タロ…

タローの乙女<クラスター・サーガ②> ピアズ・アンソニイ

クラスター・サーガの第二巻。おもいきりネタバレです。 前作「キルリアンの戦士」のエピローグで、フリントとアンドロメダの刺客は、体中が楽器となっていて音楽により会話をするミンタカ人に転移し、そこで子供を産んでおり、そこから千年後、再びアンドロ…

キルリアンの戦士<クラスター・サーガ①> ピアズ・アンソニイ 1977

「魔法の国ザンス」シリーズで有名なピアズ・アンソニイのSFシリーズ。全三部作の第1巻。 時は24世紀。天の川銀河ソル星圏に、中心部のナイフ星圏からオーラ転移による使者が訪れる。アンドロメダ銀河の星圏が、天の川銀河のエネルギーを全て自分たちの…

グイン・サーガ(1979 栗本薫)

日本で初めて書かれた本格ファンタジーにして日本最長の連続小説。作者の栗本薫が書いた分だけで130巻あり、彼女が膵臓がんで惜しまれつつ世を去った後も、別の作家によって書き続けられている。 新興国モンゴール軍の奇襲により陥落したパロ王国。パロの真…

銀河英雄伝説(1982 田中芳樹)

日本SF界では知らぬ者のいない大ヒット作。 数百年先の未来、銀河中に版図を広げた人類は、ゴールデンバウム王朝による銀河帝国によって支配されていたが、それをよしとしない共和主義者たちは帝国領を脱出し、その支配の及んでいない宙域に「自由惑星同盟…

Fate/Zero (小説は2007、アニメは2011)

アニメファンの間では一般常識的な一大シリーズの外伝的な位置づけに当たる作品だが、一般人からするとこのシリーズはかなりなじみが薄い。原作がゲームだからというのが一番大きなポイントだが、それ以外にも専門用語や独自の概念が多すぎて理解しづらいと…

PC-8001はるみのプログラミング・レッスン (1982 高橋はるみ)

強烈に懐かしい。当時のベストセラーパソコンであったPC-8001の主要言語であるN-BASICを使ったプログラミングの勉強本。 と言ってもただの勉強本ではなく、著者が女子高生なのである・・・どど~ん! そもそも女子高生が講師という時点でちょっとソワソワし…

トリガーマン!I(1987 火浦功)

まだ今のようにラノベが一般的ではない時代、「ライトSF」というジャンルが1980年代の日本の世の中にはあった。その中でも印象深い二人が、火浦功と岬兄悟である。岬兄悟の本は手元にないし、今どき図書館にもないので、残念ながら取り上げることができな…

最後のアジアパー伝(2004 鴨志田譲)

鴨ちゃんのアジアパー伝、最後の章。 前半は師匠であるジャーナリスト、ハシダさんとの出会いの頃のエピソード。ゲリラに脅されてカメラを取られてしまった話、ハシダさんがお手伝いさんに金盗まれて逃げられた話など。戦場カメラマンと言えば聞こえは良いが…

渦動破壊者(1960 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

レンズマンシリーズ第7弾だが、主人公はレンズマンではなく、外伝のさらに外伝的な扱い。この時代でも原子力エネルギーは主要な発電力として使用されていたが、突如制御不能となり、破壊できないエネルギー過流として新たな公害化していた「原子渦動」。こ…

三惑星連合(1934 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

レンズマンシリーズ第六弾。 といっても書かれたのは本編第一弾の「銀河パトロール隊」より前で、レンズマンシリーズの元となる前日単の中編が「三惑星連合」であり、それ以外にアリシアとエッドールの邂逅の話、そしてキニスンの血筋とマクドゥガルの血筋が…

もっと煮え煮えアジアパー伝(2003 鴨志田穣)

アジアパー伝の第四弾。 本作のハイライトは中国。最初は北京に渡り、そのあと父親のルーツがあるというハルピンへ。ハルピンでは度数の高い酒を飲み、極寒の外を歩き、耐えられなくなってまた酒を飲むという毎日。辛いだけの50円くらいのラーメンをすすり、…

煮え煮えアジアパー伝(2002 鴨志田譲)

鴨志田譲のアジアパー伝シリーズ第三弾。 本作のハイライトは何といってもミャンマーで出家するところだろう。出家と言ってもだいそれたことではなく、ミャンマー人は一生の間に数か月、誰もが一度は一時的に出家するとのことで、鴨志田も3週間ほど体験出家…

アクロイド殺し(1926 アガサ・クリスティ)

ミステリ(推理小説)が好きな人でこれを知らない人はいないと思われるほどの古典的名作。といっても僕自身はミステリはほとんど読まない。というかミステリを読まなくなったきっかけとなった作品でもある。 ある村で起きた殺人事件。被害者の友人であり、村…

ファースト・レンズマン(1950 エドワード・エルマー・スミス レンズマン・シリーズ)

レンズマンシリーズの外伝的な作品の一つで、レンズマン誕生秘話的な話。 地球人類は原子力による第三次世界大戦で消耗・疲弊した後、残った国々により復興を成し遂げていた。その後、他惑星人たちとの邂逅を果たし太陽系文化圏が形成された。しかし、知的生…

バブリング創世記(1982 筒井康隆)

本を読む人であれば、10代のころあたりに必ずと言っていいほど通り過ぎる作家だったが、最近はどうなのだろうか。もう古典扱いなのかな? 筒井康隆はカテゴリーこそ日本SF御三家とも言われSF界の重鎮と目されているが、その作品はあまりSFの風味は濃く…

さよならジュピター(1984)(総監督・脚本・ノベライズ:小松左京)

いつもここで取り上げる際は本か映画か区別しているが、本作は両者が密接に絡み合っているので一緒に取り上げる。実際には映画の企画が先にあり、ノベライズしたのが小説版となる。 西暦2125年、エネルギー問題の解決のため、木星太陽化計画が進められていた…

狼のレクイエム 第二部(1974)(ウルフガイシリーズ)平井和正

「狼の紋章」「狼の怨歌」「狼のレクイエム 第一部」から続く第四弾。内調のエージェントとして暗躍する西城恵と沢恵子、インディアンのチーフスン。彼らはドランケの後釜となるCIA極東センターの新センター長であるハンター宅を襲い、不死鳥作戦についての…

狼のレクイエム 第一部(1982)(ウルフガイシリーズ)平井和正

ウルフガイシリーズの「狼の紋章」「狼の怨歌」に続く第三弾。 犬神明の血清を打ったCIAのエージェント・西城恵は、CIAが不死鳥計画という有色人種絶滅計画を狼人間の特性を利用して実施しようとしていることを知り、CIAと決別し、内閣情報操作室へ…

ロジャーズ クライエント中心療法(1983)佐治守夫・飯長喜一郎

一時カウンセリングの勉強をしていた時期があり、その時最初に読んだ本。 カール・ロジャーズはアメリカの臨床心理学者。カウンセリングの手法として「クライエント中心療法」という技法を確立した人で有名。この技法はカウンセリングの基礎と言われており、…

国井律子のハーレー日本一周 20代最後のひとり旅(2006)國井律子

エッセイスト・國井律子のフォトエッセイ。 会社を辞めた國井律子がハーレーを駆り、日本のあちこちへ旅して、そこでしばらく沈没して、現地の人々や同じ旅人と親交を深めつつ、人の生き方や自分の生き方に思いを馳せる。だがおいしいものはやっぱりおいしい…

レンズの子供たち(レンズの子ら)(1947 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

中学生の頃に読んだ創元推理文庫版では「レンズの子ら」だったが、その後の改訳版では「レンズの子供たち」に改名されていた。 キムとクリスが結婚して20年が過ぎた。彼らは一男四女の子供たちに恵まれ、キムはランドマーク星雲の調整官として責任ある仕事に…

第二段階レンズマン(1941 エドワード・エルマー・スミス レンズマンシリーズ)

レンズマンシリーズ第三弾にして、キムボール・キニスンが主体となるボスコニア戦争最後の戦い。タイトルは「第二段階レンズマン」なのだが、実際のキムは「銀河パトロール隊」の作中で第二段階やグレーレンズマンになっており、それぞれタイトルだけ後追い…