主人公の祥子(尾野真千子)は日本で仕事がうまくいかず、借金まみれで失意の中バリへ。そこでたまたま出会ったのは、すごいお金持ちで、現地の人ととても仲良くやっていて、でも下品で下世話で汚い服を着てべらんめえ調な関西弁の男、アニキ(堤真一)であった。
最初はアニキに反発し、自分の境遇に涙して、いろんなことが嫌になっている祥子だが、次第にアニキが考えているところ、目指しているところが理解できると、彼に共感するようになっていく。
アニキはアニキで常にマイペースで、関西弁をがなり立てながら、汚いなりのままで変わらないのであった。
・・・まあ、今回たまたま堤真一がいいやつだったからいいのよ。
だけど普通こういうことに遭遇したら、相当高い確率で悪い奴だからな。
尾野真千子がたかられてすってんてんになって、場合によっては身ぐるみはがされてどこぞへ売られてしまうという可能性もそう低くはなかったわけなので、やはりこれは大人のファンタジーであって、いつかあるかもしれない物語ではないのだなあと警戒心を起させる映画であった。
でも、バリはやっぱり住んでみたいよなぁ。
あまり旅行自体が好きではなく出不精で引きこもり体質の僕でも、バリだけは別で今まで4~5回訪れているが、そのたびによいなあ、帰りたくないなぁと思うもの。
日本原風景に似ている+独特の匂い(朝夕のお祈りに使われるお香)がエキゾチックでゆったり心が安らぐんだよね。ああ、また行きたくなってきた。