原題はそのまんま「THE MUMMY」(ミイラ)。エジプトのミイラの話で、wikiによると1920年代に制作された「ミイラ再生」の2回目のリメイクとのこと。知らなかった・・・
今から3000年前、大神官であるイムホテップは、自らが使える王の愛人アナクスナムンと恋に落ちてしまい、仲を疑われたと王を殺害、アナクスナムンを生き返らせると約束し逃亡、アナクスナムンは自害する。
イムホテップは王の側近たちにとらえられ、アナクスナムンの蘇生儀式は失敗に終わり、自身も「ホムダイ」という強大な呪いをかけられ石棺に封じ込められた。
1923年。フランスの外人部隊に所属していたオコーネルは、自分の部隊が敗北し、砂漠を放浪。3年後死刑が確定して投獄されていたが、カイロ博物館に勤務する女性エブリンとその兄ジョナサンに助けられる。
エブリンは幻の都と呼ばれるハムナプトラの遺跡が実際にあることを確信し、それを見たことがあるというオコーネルをスカウトに来たのだった。ジョナサンは金目当て。
かれらは装備を整え、砂漠へ入るために船に乗るが、その船にはほかにもお宝を目指すトレジャーハンターたちがいっぱい来ていた。
船は謎の襲撃を受け、命からがら逃げ出す一行だが、なんとか失われた都・ハムナプトラへ到着する。しかし、ハムナプトラには侵入者を妨害して殲滅する様々な仕掛けが施されており、かれらは次々と罠にかかっていく。
その中で古文書を解読したエブリンは、封印されていたイムホテップを開放してしまう。イムホテップはアナクスナムンの復活儀式の生贄としてエブリンを連れ去り、オコーネルはエブリンを取り戻すためにハムナプトラへ侵入するのだった・・・
とにかく主演でエブリンを演じるレイチェル・ワイズが綺麗でかわいい。こんなに美人な女優は初めて見た。ほかの作品も色々見たのだが、このハムナプトラのレイチェル・ワイズほどキラキラしているのはなかった。
なので、好きな女優はと聞かれると「ハムナプトラのレイチェル・ワイズ」と答えるようにしている。
正直ストーリーはそんなに妙味があるわけではなく、ひたすら残酷なトラップが冒険者たちを襲いまくり、最後は欲がないものが生き残ってハッピーエンド、というよくある王道な話でしかない。
ただ、その数々のトラップのふり幅の大きさというか、エグさがハンパなく、それらが惜しげもなく様々な、悪趣味だけれどもアイデアいっぱいな内容で押し寄せてくるのが小気味よい。特に真っ黒でガチガチと音を鳴らす牙を持った甲虫がゴキブリのように素早くかさかさと動き回り、人に群がって喰らいつくすさまは、思わず目を手で覆いつつも指の間から凝視せざるを得ないような禁断の魅力がある。
欲を言えばもう少しイムホテップとアナクスナムンの悲恋に、もっともらしい正義というか「致し方なかったんだよ」という言い訳があってもよかった。このストーリーだとやみくもにイカン恋に落ちて逆切れし主君を殺した不忠義者と愛人というだけになってしまう。じっさいそうなのだけど。
あと、イムホテップが復活するのを太古より防いできた集団「メジャイ」の指導者アーデスがいい味出している。最初はトレジャーハンターたちをバンバン殺していたのだが、いつの間にか主人公たちと共闘して最後は一緒に逃げていた。いい加減だがエンターテイメントはそれくらいでいいんだよ。