観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

SF西遊記スタージンガー(1978)

 70年代に放映されていたアニメ。

銀河系の中心にあるギャラクシーエナジーが弱まったことで、宇宙は混乱していた。本来はおとなしいはずの宇宙生物もモンスター化し、各地で被害が勃発。
これを収めるには、地球のオーロラ姫の力が必要だったが、銀河の中心までは途方もない長距離の宇宙船による旅路であり、守護者が必要だった。
そこで、銀河系の暴れん坊と名高いサイボーグであるジャン・クーゴ、ドン・ハッカ、サー・ジョーゴの三人が旅のお供としてオーロラ姫と行動を共にして銀河の中心を目指す、というストーリー。

原作というか原案の西遊記にかなり寄せた設定になっており、孫悟空であるところのジャン・クーゴはかなりの暴れん坊で、軍を壊滅させるなどして関係者の手を散々焼かせた挙句、幽閉されていたところをスカウトされる。最初は女の護衛などまっぴらだ、という感じで拒否していたが、その同行を解放の条件にされ、いやいやこの旅に付き合うことになった。旅を続けるうち、次第にオーロラ姫の高潔な人柄に感銘を受け、自らの意志で付き従うようになる。
ドン・ハッカ、サー・ジョーゴはそれぞれサブキャラでジャン・クーゴの圧倒的な武闘力には及ばないが、それぞれ体に武器が仕込まれていたりして戦闘力はそれなりに高く、有能な従者たちである。

いろいろなエピソードの中で特に好きなのが、ジャン・クーゴが常に携帯しているアストロボーという武器で、これがいわゆる如意棒である。ジャン・クーゴは自分から志願してサイボーグになったのだが、サイボーグ化が完了した後、武器庫から一つだけ自分の武器を持っていってよいという許可を受け、いろいろ試したものの、彼の力が強すぎて、銃を持っては握りつぶしてしまい、ヌンチャクを振り回しては鎖を切って、という感じで使える武器がない。
いろいろ見ていたところ、武器庫の奥にある巨大なエネルギーポリマーのチューブを見つけ、これを力づくで引き抜いて、振り回してなぜか縮小化させ、さらに2本に折って腰に装着させたのであった。
このアストロボーが必要な時には1本にくっつき、さらには伸ばしたりできる理屈は特に語られてはいないのだが、そんな風にジャン・クーゴが自在に操ってみせるのがやたらとかっこよくて憧れた記憶がある。

本作は好評だったようで、銀河の中心にたどり着き、オーロラ姫がギャラクシーエナジーを担う女王として世代交代をした後、まだまだ銀河の辺境部にはギャラクシーエナジーが届いていない地域があるとして巡業の旅に出るという「スタージンガーⅡ」が放映されており、そちらも楽しく視聴した覚えがある。

そして何よりかっこいいのがささきいさおの主題歌で、今でもドライブ中はよくかけるし、カラオケでも何十回と歌っている。素晴らしい作品である。