観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

三体III 死神永生 上(2010 劉慈欣)

三体三部作の第三部。あらすじがすべてネタバレなのでご注意を。

また、興に乗って書いていたら長すぎて「HatenaBlog」に受け入れてもらえなかった。何か技があるのかもしれないがよくわからないので、上巻と下巻に分けて投稿する。こちらは上巻。下巻は以下。本ページはあらすじしか書いてないので、感想が読みたい場合は下巻閲覧を推奨。

三体III 死神永生 下(2010 劉慈欣) - 観たり読んだり備忘録

15世紀のコンスタンティノープル
東ローマ帝国オスマン帝国に敗れようとしている中、「スルタン(オスマン帝国の長)を殺せる」と主張する女性が現れる。その暗殺は結果として失敗するが、その女性:ディオレナは、何らかの方法で次元をかいくぐる手段を見出していた。
時は移り、人類が三体に対抗する手段を試行錯誤している時代。若くして癌を発症し、余命わずかとなった雲天明は、昔たまたま友人に披露したアイデアで得た金で、国連が売り出していた「宇宙にある星の所有権」を購入し、自分が航空宇宙工学の学生時代に憧れていた女性、程心に匿名でプレゼントし、自分の判断で死を選択する制度を使おうとする。
程心は航空宇宙エンジニアであり、三体世界にスパイを送り込む「階梯計画」に携わっていた。その計画では200gだけ積み荷を運ぶことができるため、死期間近の人間の脳だけを送り込むことになり、雲天明が選ばれる。その結果を見届けるため、程心は人工冬眠(コールドスリープ)に入る。
程心は、所有していた星に地球と同じタイプの惑星があることが判明し、それを買い戻したい国連によって目覚めさせられた。その惑星が居住可能であることを発見した大学院生:艾AAと知り合い、彼女の勧めで起業する。この時代では、三体世界へは羅輯の抑止力が働き、いざとなったら全宇宙へ三体世界の座標を発信することによって三体世界を滅ぼす(代償として地球の座標も知られ、同様に滅ぼされる)、という均衡状態を保っている状態であった。
その抑止力スイッチは羅輯という「執剣者(ソードホルダー)」によって守られてきたが、羅輯も高齢となり、注目された程心が次の執剣者に選ばれるものの、その直後に三体世界からの攻撃があり、程心はスイッチを押せないまま抑止力の通信施設はすべて破壊され、地球は三体世界から征服されるのだった。
しかし、宇宙に逃亡していた宇宙船<万有引力>によってその引き金が引かれ、重力波による座標通信が行われ、三体世界は滅亡する。
程心は三体世界からの計らいにより、無事三体にたどり着いていた雲天明と話をすることができる。破壊された三体から脱出しつつある三体星人たちは、雲天明から自分たちの情報が漏れることを良しとせず、二人の会話に厳重な監視をつけたため、雲天明は当り障りのない話しかできなかったが、雲天明は三つのおとぎ話を語る体で地球のために重要な情報を伝えていた。

(その2へ続く)