観たり読んだり備忘録

片端から忘れてしまう観たものや読んだものを、記憶にとどめておくためにちょいちょいと走り書きとして残してます。それ以外もちょこちょこと。

オデッセイ(2015)

アンディー・ウィアーの「火星の人」の映像化。だいぶ前にプライムビデオで観ることができたのに見逃しており、その後有料になってしまい臍を噛んだが、ちょっと前からまたプライムに入ったのでありがたく拝見。

NASAの火星ミッションをこなすため、チームの一員として火星に来たマーク・ワトニーは、激しい嵐に巻き込まれて事故に遭い、吹き飛ばされてチームの前から姿を消す。
通信も途絶し、バイタルではエア漏れが確認され、チームは彼が死亡したと判断、火星から緊急脱出する。
それからしばらくして、マークは目が覚めた。資材の鉄の棒が腹に刺さっており、宇宙服のセンサーはエア漏れのアラームを出しているが、棒が抜けておらずギリギリエアが残っていて助かったのだった。なんとか生活拠点のハブへ戻り、傷口の手当てをする。そして彼は仲間から取り残され、地球との通信手段もないことに落ち込む。
しかし、すぐに気持ちを切り替え、なんとか次の火星探査が来るまでの4年間を生き延びると誓う。
空気と水は循環式のため、機械が故障しなければ持つ。問題は食料だが、マークは植物学者だった。研究用の部屋を一つつぶし、外にパッケージ廃棄されていた仲間たちのウンコをかき集めて、吐きそうになりながら攪拌して肥料を作り、火星の土と混ぜて床に敷き、そこにじゃがいもを植えることで食料を確保。
次に火星探査隊が来る場所まではだいぶ離れており、火星を移動するローバーで長距離を走らなければならない。ソーラーパネルで日光から蓄電したり、暖房のために原子力電池を使ったりして、着々と準備を進めていった。
一方、地球のNASAでも、火星の衛星写真からマークが生きているらしいことが突き止められ、世界中が大騒ぎになる。
火星探査用ロボットの通信がまだ生きており、つたない文字指し法でコミュニケーションを取り始める。そのうちチャットまではできるようになり、以降マークはNASAの指示に従いながら生存へのミッションを進めていく。
しかし、NASAの見解としても、マークが次の火星探査隊到着まで生きるのは難しいという結論に達していた。望みがあるとすれば、現在帰還中の火星探査隊を再び火星に向かわせること。せっかく帰途についているのに、また数年地球に帰れなくなってしまうが、クルーは二つ返事で了承。
ここからマーク帰還のための綱渡りの作戦が始まったのであった・・・

マット・デイモンが主役ということもあって、ちょっと話がシリアス寄りというか、真剣で真面目な雰囲気になっている。
原作ではもうちょっとマークがヘラヘラしていて楽天的で、初めてNASAとチャットをした時には「見て見て!おっぱい!->(.Y.)」とか送ってしまうのだが、残念ながらそういうところは再現されていなかった。ある意味非常に感動的なシーンなので観たかったな~。
不屈の闘志で絶対にあきらめない意志の力は再現度高かったので、そちらを重視したのだろう。
それにしても火星の壮大で雄大な風景をよくこんなに「きっとこうだろうな」と思わせる臨場感で映像化できるのか、ほんとによくわからない。これは劇場で観たかったな~。
そしてラストのクライマックスについて、小説で読むと正直何をやっているのかいまいち理解できていなくて、なんかバタバタしてるな~としか思わなかったのだが、改めて映像で見せられると、NASAとしては絶対に許してはいけない行き当たりばったりの大博打を打ったことがわかる。たまたま成功したからよかったものの・・・まあリアリティよりはエンタメ的盛り上がりを優先したということだろうが・・・確かにひやひやしたわ。
しかしリドリー・スコット、やっぱりすごいわ。

 

オデッセイ(字幕版)

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