ジム・キャリー主演のヒューマンコメディ。
主人公のカールはどちらかというと後ろ向きで偏屈な男。このままでは人生一人ぼっちだと脅され、とあるセミナーに参加する。
そこでは主催者が、人生の選択肢例外なくすべてに「イエス」と言うことを強烈に推奨しており、カールは半ばやけくそのように「イエス!」を連発する。
すると、思いもよらなかったような様々な出会いが待ち受けていたのだった・・・
普通の人が人生を送る中で、すべてに対して「イエス」を言うのはまず無理だろう。「ノー」も言わないと自分の生活が保てない。
ただ、「ノー」というのは自分の何かを守るため、変化しないことを選択するためであり、相手を受け入れ、変化を喜ぶことを「イエス」として選択するという考え方もあるよね、というのが本作の趣旨であるようだ。
そのため、変化にとんだ刺激的で楽しい人生を送るなら、その他の守りたいことを全て諦める前提で、「イエス」というのもありだということなのだろう。実際、カールは「イエス」ということで出会いを獲得している反面、かなり多くの物事を壊したり失ったり諦めたりしている。
結局、セミナーの主催者自身が「そんなの程度問題でしょ、察してよ」というくらいのレベルであり、やはりカールのそれは常軌を逸しているということになるのだが、ここはハリウッド映画らしく、ドタバタそして大団円となる。
やっぱり人間は能動的になると「ノー」を言うんだなぁということをあらためて感じさせてくれた。たまには「イエス」と言ってやってもいいかな。